ケヤキと木星

5月最後の日曜の晩に夜更かしした最大の目的は、木星と海王星のランデブーを捉えることだった。春の間に楽しませてもらった土星が夕方の空にまわり、代って夜半過ぎに木星が東南の空でひと際目立つ存在になってきた。

これまで海王星は観望する機会がなかった。というのも肉眼で存在を捉えるのがほぼ不可能だからだ。空を見上げても見つけられない惑星は、海王星に限らずどうしても親しみが薄くなってしまう。それが、黄道上で木星と接近し5月27日前後は低倍率なら同じ視野に入ってくるということなので、期待して待っていた。

二重星や惑星状星雲を眺めているうちに、次第に雲が少なくなって観望の条件は良くなってきたが、東南方向にあるケヤキが視界を大きく阻んでいた。いつもは周辺の街灯りを覆い隠してくれる味方のはずが、木星も完全に隠してしまっていた。

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午前3時ごろになって枝の隙間から木星がチラチラと見えるようになり、午前3時半近くにようやく青々と茂るケヤキの横に顔を出した。東の空を見れば明けの明星である金星が昇り、既に薄明が始まりつつあった。もはや望遠鏡の視野をじっくり覗き込んで海王星を探す時間の余裕はなく、目視での確認もしないままデジカメを望遠鏡に押し付けると黙々と写真を撮った。今思うと、これが失敗のもとだった。
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by Nikon8cmtelescope | 2009-06-03 00:43 | 月・星のある風景