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春から夏の球状星団(その3-M13)

2月20日の晩も日付が変わってオリオン座が西の地平線に沈むと、東の空にはもう「こと座」のベガが昇って来ていた。ベガの上には「ヘルクルス座」の台形の星の並びが見えている。双眼鏡を向けるとM13の光芒がはっきりと見えている。秋のはじめに西の空で眺めたM13が今度は寒さの中で東の空に見えているのは、ちょっと不思議な感じだ。同じ対象なのに、眺める季節によって違った印象を受けるところが面白い。

春から夏の球状星団(その3-M13)_b0167343_10475341.jpg早速にNikon 8cmを向けてみると、それまでに見たM3やM53に比べて規模が大きく、さすがに北半球で見える最大の球状星団と言われるだけのことはある。接眼レンズは25mmで、ISOを3200に露出時間を2.5秒に設定して手持ち撮影した23コマをコンポジットしたが、昨年の秋のISO 1200での撮影と比べると、迫力が全然違う。

クモか毛ガニを彷彿とさせるような感じで星が球状に集族している姿は、宇宙の不思議の極致だ。宇宙船に乗って星団の中に入って行くことができたら一体どんな眺めなのだろうかと、しばし瞑想にふけってしまう。

by Nikon8cmtelescope | 2010-03-06 10:49 | 星団