残暑見舞い

6月の研究会のグループ討論でご一緒した関西地方の方(Tさん)が、8月7-8日に当地で開催される研究会に参加するとのことで、それなら7日の晩は星を観に行きましょうという話になった。研究会の懇親会を早めに切り上げてきたというTさんを午後8時過ぎにホテルまで迎えに行き、一路八ヶ岳山麓までドライブした。Tさんがされてきた電波望遠鏡での研究の話やら、子育ての話やら、道中よもやま話に花を咲かせながもフロントガラス越しに星空を確認しつつ目的地に向かった。

当初向かった標高の高い草原は突然のようにスッポリと夜霧に包まれてしまい星は全く見えなかったので、少し戻りつつ標高を下げたら雲が晴れた。別荘地のどんずまりの道に車を止め外に出てみると天の川が見えている。北から東の眺望が木々で遮られているのと裏手が墓地なのが少し気になるが、望遠鏡も出した。幸い雲がどんどん晴れてきて満天の星空になった。

b0167343_1345986.jpg二人で空を見上げながら、思い思いに双眼鏡や望遠鏡を星雲・星団に向けては眺めていると、時間はあっと言う間に過ぎてゆく。大阪の街中で育ったというTさんが高校の修学旅行で九州に行き、夜に宿所を独りで抜け出して見上げた空で生まれて初めて天の川を見たという思い出話を聞きながら、いつものデジカメを天の川に向け写真を撮った。ISOは3200で15秒の露出時間で撮影した3コマを星にあわせてコンポジットした。別荘地の森の遠く下の方に街並があるので街灯りが被っているが、上に向かうにつれて星空が鮮明になっていく。

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暗黒帯で二股に引き裂かれたような天の川を見上げていると、流星が時折横切る。不思議なことに二人が同時に同じ流星を見ることはなく、子どものように見えたことをお互い自慢し合った。うまく流星が入ればとカメラを少し上に向けて何枚か写真を撮ってみたが、カメラの前を流星が横切ることはなかった。そのうち8コマをコンポジットしてみた。

夜道を少し歩いて視界の広い場所に行ってみると、南西から北東にかけて全天を完全に二分して天の川が流れているのがわかった。長時間集中して電波望遠鏡でデータ採りをしていると、幻聴や人によっては幻覚まで出てくるんだという研究として宇宙に向き合う厳しい世界を語るTさんの話を少し羨ましく聞きながら、目から入ってくる満天の星空は心を和ませてくれた。高原の爽やかな夜気と星空に心身ともに涼むと、お互いに大満足で山麓を後にした。
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by Nikon8cmtelescope | 2010-08-08 13:48 | 月・星のある風景