お手軽撮影用アダプター(その2-M78)

30mm広視野接眼レンズの手持ち撮影では、接眼レンズとデジカメのレンズの光軸を合わせて撮影する手加減がなかなか難しかった。星雲自体は通常はデジカメのモニター上でほとんど見えないので、視野内の比較的明るい星を目印にして、接眼レンズとデジカメのレンズを繋ぎ持つ左手の指先で微妙な光軸の調整をしていた。だから、同一視野内にデジカメのモニターで確認できるような明るい星が数個は必要で、視野内に星が少ないと撮影は極めて困難だった。そのため、寒くなってからは凍てついた機材を素手で持って調整することは凍傷の危険性もあり、オリオン星雲のように明るい対象を除けば星雲の撮影は事実上不可能だった。

そこでまず、お手軽撮影用アダプターでテスト撮影したのはM78星雲だ。M78星雲は以前にツアイス・サイズの40mm接眼レンズで撮影したことがあった。40mm接眼レンズは視野が極めて狭いもののデジカメを接眼レンズに押し当てやすかったので何とか写ったが、30mm広視野接眼レンズでは11月と12月に手持ち撮影を試みたが思うように写らずに諦めていた。2月9日の晩は、月が沈む夜半過ぎになるとオリオン座は既に西の空にまわっており、自宅の庭だと街灯りの影響を強く受けるような条件だった。望遠鏡をのぞくと眼視でも淡い光芒がかろうじて確認できるが、なにせ視野内にモニターで確認できる星は1つだけという状況で、手持ち撮影ではお手上げだった。しかし、アダプターを使えば、1つの星だけでも視野を確認することが出来る。そうやって露光時間を2秒で撮影した32コマをコンポジットした。

b0167343_0382618.jpg比較的暗い対象で街灯りに埋もれてしまうのでキレイな写真ではないが、近接する2つの暗い星と重なる白っぽい星雲が写っているのが確認出来た。そしてガス星雲の一端を暗黒星雲が覆い隠している様子もなんとなくうかがえる。この条件でもここまで写ったので、条件の良い空ならマズマズの写真が出来るのではないだろうか。
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by Nikon8cmtelescope | 2011-02-15 00:40 | 手持ち撮影にこだわる訳