「簡易手動追尾法」(その4-M65/M66銀河)

春の代表的な銀河といえばM65とM66も忘れてはいけない。この2つの銀河は近接して見えるだけでなく、見かけの大きさもそこそこあって、しかも「しし座」の後ろ脚の付け根で比較的望遠鏡に導きやすい位置にある。また、七等星を挟んだ反対側には、NGC3628という直線的な姿を持つエッジ・オンの銀河があるということで、三つ子銀河としても名高い。しかし、メシエのリストから漏れたことからもうかがえるように、NGC3628はM65/M66に比べるとかなり淡いので小望遠鏡で3つそろった姿を見るのはなかなか難しい。

実はカメラを接眼レンズにつなぐリングが来て直ぐの2月13日の晩に、この三つ子銀河も撮影した。NGC3628の細長い姿は眼視では見えにくくても東西方向に伸びているので画像では日周運動の影響が出にくく、追尾をしないでも意外と良く写るのに対して、M65とM66は明るいにもかかわらず南北に広がっているので画像上は日周運動の影響が出やすい。露光時間を2.5秒に設定して撮影した64コマをコンポジットしたのが左側の画像だが、M65とM66が日周運動の影響で流れてしまって哀愁漂うピエロの笑顔のようだ。

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そこで3月5日の晩は、開発したての簡易手動追尾で三つ子の姿を追った。露光時間を6秒で撮影して得られた画像の中から、追尾が比較的うまくいった24コマを選んでコンポジット処理したものが右側の画像だ。星が点像に近くなり、M65とM66が引き締まって、NGC3628も中央の暗黒帯の存在がうかがわれる。

コンポジット数が少なめで画像が粗いが、もう少しコマ数を稼げば、そこそこの写真になりそうな感じで、簡易手動追尾の可能性を実感できる写真になった。
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by Nikon8cmtelescope | 2011-04-22 01:28 | 星雲