どうして今まで・・・・(M17オメガ星雲)

6月も半ばまで来ると梅雨空が当たり前であって、月食が見えるなどとはハナから期待していない。だから星が見えない夜が続いてもストレスが溜まるような感じはしないのだが、星空が無性に恋しく思われる時がある。そんな時は静かに目をつぶり満天の星空を思い浮かべてみるが、目を開けばいつもの通りで、たいした気休めになる訳でもない。あと1ヵ月は、こんな日々が続くのかと思うと、やっぱり溜め息が出てしまう。

ということで6月3日の晩に戻る。雲と霧がだいたい抜けて星空が戻ると、ホトトギスの声を聞きながら最初に望遠鏡を向けたのは、M17星雲だ。オメガ星雲の別名はギリシャ文字の「オメガ」のように見えるということで付けられたようだが、これがとんだ思い違いだった。

b0167343_22522685.jpg露光時間を3.2秒に設定して、いつもの簡易手動追尾で撮影を繰り返した中から27コマを選んでコンポジット処理してみたのだが、眼視に比べてかなり暗い部分まで写っているにもかかわらず、出来上がった画像を見ても「オメガ」には到底見えない。よくよく見てみると、弧を描く尻尾のような淡い光芒が見えていて、そこまで含めるとπ(パイ)の字を横に長くしたように見えなくもない。と、ここまで思い巡らせてハタと気が付いた。「オメガ星雲」のオメガは小文字のωのことだと思っていたのだが、同じオメガでも大文字の「Ω」ではないだろうか。それなら納得できると思ってインターネットで確認したら、その通りだった。

確か天文少年の頃に読んだ本には(藤井旭さんの本だったような・・)、「ωのようにはなかなか見えない」みたいに書かれていたような憶えがあったので調べてみたら、藤井旭著の星雲星団ガイドブックには「ωやΩのようにも見えなくはない」と記述されており、完全に自分の記憶違いだったことも判明した。

30年以上も勘違いしたままでいた訳で、別に人に迷惑をかけてはいないのだが、思い込みとは本当に恐ろしい。
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by Nikon8cmtelescope | 2011-06-17 22:57 | 星雲