ズーム撮影の試み(M57リング星雲)

8月9日の晩のM31の撮影に先だって、まだ月明かりが残っていたので、空が明るくても比較的よく見える惑星状星雲のM57リング星雲に望遠鏡を向けた。30mmの接眼レンズでも、眼視だと小さな楕円形の光芒の中心が抜けていることが見えるのだが、そのまま撮影すると星雲が小さいために中心部がつぶれてしまってリング状には写らない(この手持ち写真は25mm接眼レンズなので、なんとかリング状に見えているが・・)。それなら、より短焦点の接眼レンズにすればいいのだが、コリメート撮影用のアダプターは他の接眼レンズには残念ながら繋ぐことができない。

そこで、コンデジのズーム機能を使ってみることにした。ズーム機能を使えばカメラのレンズのF値が上がるので、当然ながら暗い天体を撮影するには不利になってしまうが、簡易手動追尾ならそれをある程度は補えるハズだ。問題は倍率が上がる分だけ追尾のエラーが大きくなることだが、露光時間を無理しなければ何とかなるのではないか。

b0167343_1154866.jpgということで、ズームの程度を変えながら星雲の写り具合と露光時間との兼ね合いをテストしてみた。そして、デジカメのレンズは本来のF値が2.0で焦点距離が25mmなのだが、焦点距離が50mm(F値は3.2になった)で露光時間5秒を妥協点とした。この条件で簡易手動追尾していたが、残念ながら間もなくM57は雲に隠れてしまった。

撮影した中から追尾エラーの比較的目立たない24コマを選んでコンポジットし、得られた画像を円形にトリミングしてみたが、うまいこと中心部がつぶれずにドーナツ型をした星雲の特徴がわかる写真になった。よく見ると、やや楕円形をしていて長径の両端が少し細く暗くなっており、唇のような形をしている様子もわかる。もう少し大きくすれば、中心部にある星も分離して写る可能性はあるが、そうなると追尾エラーが多くなってしまうだろうから、やはりこの辺りが妥協点だろうか。

ということで、M57以外にも比較的明るい惑星状星雲や球状星団が対象なら、このズーム撮影は使えそうだ。
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by Nikon8cmtelescope | 2011-08-23 01:17 | 手持ち撮影にこだわる訳