新たなステージへ(M31アンドロメダ銀河)

9月23日は、駆け足で北上した台風15号が蒸し暑さも運んでいってしまったかのように一転して涼しいお彼岸となった。まさに「暑さ寒さも・・」と言った具合だ。夕方には雨が降ったが夜には晴れて更に冷え込むという天気予報に、冬用の着物も車に積込んで八ヶ岳山麓を目指した。22時前に着いた時の気温は既に10度。望遠鏡が結露しないようにと、ずっと車の窓をあけてきたので、車を降りてもさほど肌寒さは感じなかった。

まずは、望遠鏡を組み立ててサブ望遠鏡を調整する。やはり焦点合わせに苦労して時間が経ってしまい、目指すアンドロメダ銀河に望遠鏡を向けて撮影をはじめられるようになるまでに1時間近くかかってしまった。そして手動ガイドであるが、低温で赤道儀のグリスが硬く夏の間に比べると微動ハンドルの動きが随分と渋く感じられる。一定の速度で動かすのが難しく、目標の星が視野の中で十字線のこっちとあっちを行ったり来たりしてしまい、追尾エラーが頻発する。露光時間は10 秒、13秒、15秒と試みたが、やはり露光時間に比例して追尾エラーの確率が高くなってくる。結局1時間半近くも夢中でガイド星を追いかけていた。

全部で100コマ以上撮影した中から追尾エラーの少ないコマを選んだところ、何とか使えそうなコマが10 秒露光で17コマ、13秒露光で20コマ、15秒露光で15コマと合計52コマ。このうち特に15秒露光では、多少の追尾エラーには目をつぶってコンポジット処理してみた。出来上がった画像は、暗黒帯もクッキリと写り、中心部に食い込むような微細な暗黒帯もかなり鮮明に見えている。星像は追尾エラーのため若干流れているが、この程度の大きさの画像にしておけば、ほとんど気にならない。通常の天体写真でみる姿よりも、宇宙の奥行きのようなものが感じられる独特の風合いの写真になった。これは、コンポジットの結果として周辺部で多少の収差が出ているのが、かえって奥行きや立体感を醸し出しているためだろう。伴星雲のM32もしっかり写って小さいながらも存在感を放っている。

b0167343_1384966.jpg夏の間に考えていた装備は整い、月明かりの影響のない空で手動ガイドでのコリメート撮影を果たすことができた。そして、出来上がった画像は、若干の追尾エラーを除けば十分に満足できる仕上がりになった。ただ、1コマあたり10から15秒の間集中してサブ鏡でガイド星と十字線を睨みながら追尾ハンドルを動かすのは思った以上に大変で、コンパクト・デジカメのコリメート法によるお手軽撮影と言いながら、結果的には今まで以上に大変な撮影となってしまった。まあ、仕上がった画像は、大変さを喜びに変えてくれるものではあるが・・・。

追尾エラーの原因としては、寒さのために追尾ハンドルの動きが渋くなってしまったことが大きいと思う。これから本格的な寒さに向かうなかで、これは何らかの対策が必要だなあ。
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by Nikon8cmtelescope | 2011-09-30 01:41 | 手持ち撮影にこだわる訳