究極のお手軽撮影

9月28日の夜は、八ヶ岳山南麓の天体観察が楽しめるペンション「スターパーティー」へ出掛けた。たまたま翌日の仕事先がペンションの近くということを理由に強引に家族を説得し、単身でいそいそと向かった。21時前に着いた時は天の川がクッキリと見える星空だった。

着くと何をおいてもまずドームに鎮座する口径40.6cmのシュミットカセグレン望遠鏡を見せていただく。平日ということで他にお客さんはいないという、オーナーさんには大変に申し訳ないが私にとっては幸運な状況。次々に星雲・星団を望遠鏡に導入していただき、大口径の迫力を堪能する。と、ところが空には徐々に薄雲が広がり、ゆっくりと雲が厚みを増してきた。

そんな中、お手軽天体写真に使っている接眼レンズとデジカメを持参して来たところ、察しの良いオーナーさんから「試し撮りしてみませんか」と、何とも嬉しい提案をいただきM57リング星雲を導入して下さった。望遠鏡の焦点距離は実に4000mm余で、30mm接眼レンズとの組み合わせでの倍率は130倍強。しかし口径40cmの集光力は凄まじく、高倍率にもかかわらずリングがぱっくりと口をあけている様子が大きくクッキリと見える。しかもリングの内部にもガスが広がっていることも容易に見てとれた。早速にアダプターで愛用のコンデジ(キャノン S90)を取り付けて撮影してみた。

露光時間を15秒にしてセルフタイマーで10コマの連続撮影に設定すると、コマごとに15秒のノイズリダクション処理も入るので、トータルの撮影時間は5分間。もちろん自動追尾中であるから、シャッターを切れば両手は自由になる。この間はオーナーさんと暢気におしゃべりが出来た。これぞ究極のお手軽撮影だ。15秒露光では背景が露出オーバー気味ということで、次に露光時間を8秒に設定して10コマを撮影した。

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15秒露光と8秒露光で撮影した各10コマをコンポジット処理した画像がこれ。コンポジット以外の処理は加えていない。やはり薄雲の影響だろうか、背景が明るくなってしまっているのが残念だ。

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そして、最終的に両方の画像をコンポジットして多少の画像処理を加えたものが、こちらの画像。リングの中心部分の青いガスと星が1つハッキリと写っている。空の条件の良い夜なら、もっともっとシャープな像が得られるハズだ。

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そして同じくM27。

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撮影中に雲がさらに厚くなってきてしまったのでシャープさに欠けるものの、迫力は十分に感じられる。

コンデジのコリメート撮影に自動追尾の組み合わせこそは、これぞ究極のお手軽天体写真であることが実感できた夜だった。
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by Nikon8cmtelescope | 2011-10-05 23:15 | 手持ち撮影にこだわる訳