30秒露光の効果(その2-三ツ星付近)

10月1日の晩に、M33の撮影に区切りをつけたのが午前3時半。帰ろうと思っていた時刻を既に過ぎていた。しかし、ようやく空が安定してきて全天が見渡せるようになり、このまま撤収する気持ちは雲とともに霧散してしまった。

次に望遠鏡を向けたのはオリオン座の三ツ星。ミニ・ボーグで初めて撮影した夜には、三ツ星と小三ツ星の両方を視野に入れようとして、結果的にどちらも視野の中心から外れたため、冴えない画像になってしまった。そこで、今回は三ツ星のうち一番東側にあるアルタニクを視野の中心に据えた。お目当ては、もちろん馬頭星雲だ。そして、この構図だとM78星雲も視野の端に入っていて、ミニ・ボーグの眼視でも小さな光芒が確認出来た。

露光時間を30秒に固定し、ISOを3200、1600、1000と設定して手動ガイド撮影したが、ISOが3200だと馬頭星雲が背景の空の明るさに埋もれてしまい、1000だと馬頭星雲が明らかに露光不足だった。しかし、次第に薄明の時刻が近付いてきたため、露光時間を増やすことは諦めて撮影を切り上げた。時刻は4時半過ぎだった。そんななかから、それぞれ8コマ、14コマ、6コマの合計28コマを選んでコンポジット処理した。

三ツ星のブルーと火焔星雲のオレンジ、そして馬頭星雲の深紅の色合いがなかなか美しいが、火焔星雲も馬頭星雲も小さくて迫力不足との印象は拭えない。そして、左上の端に写っているM78になると、いかにも小さく一見すると恒星と区別がつかないぐらいだ。

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ところがよく見ると、三ツ星付近には微光星が鮮やかに写っている一方で、馬頭星雲から三ツ星の反対側の写野の微光星は、薄いベールを通して見ているような感じをうける。コンデジのバック・モニターで見た時には、望遠鏡のレンズの半分側だけが結露しかけたのかと思ったほどだ。しかし、こうして画像を見てみると馬頭星雲の赤いガスから連続的に広がっている分子雲が、薄いベールのように写っていることがわかる。お目当ての馬頭星雲は小さくしか写らないが、ミニ・ボーグでのこの構図は、これはこれでなかなか面白い。

それに、どうだろう。「えっ、これがコンパクト・デジカメで撮影した天体写真なの?」そう思わせるような写真をいつかは撮りたい!と思ってやってきたが、それがだんだん現実になりつつあるようで、なんだかとても嬉しくなる。

これも、コンデジ本来の露光時間の上限を15秒から延ばしてくれた『くっしーさん』のお陰だなあ。感謝!
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by Nikon8cmtelescope | 2011-11-01 01:12 | ミニ・ボーグの世界