球状星団の季節(その4-M13)

2月19日の晩に、寒さの中をいつもの茅が岳の麓に出掛けた。いくつか散開星団を撮影した後で、東の空に高度を増してきたM13球状星団に望遠鏡を向けた。さすがに球状星団の横綱だけあって、8cmの口径でもザラっとした質感があり周辺部の星が分離して見える。眼視での光芒の大きさだとω星団に軍配が上がるが、条件で圧倒的に勝ることもあり総合的にはM13の方が見応えがある。

今回は追尾エラーの少ない画像を目指して、露光時間は無理をせずに20秒に設定するとISOを500から3200まで段階的に撮影した。ISOを3200にすると周辺部の星々まで写る一方で星団の中心部が飽和してしまうが、ISOを落とすことで中心部まで星々が分離して写るので、これも一種の多段階露光と言えるだろう。

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撮影した80コマの中から、追尾エラーの少ない54コマを選んでコンポジット処理をした。こうしてみると、1年前に6秒露光の簡易手動追尾で撮影した写真に写ったのは、ほんの中心部のみだったことがわかる。先に撮影したM3と比較してみると、星の広がりという点ではM3もそれほど違わないようだ。しかし、中心部の立体的な厚みというか質感はM13がM3を圧倒しており、これが眼視での迫力の違いになっているのだろう。一方ω星団と比較してみると、星の広がりという点では中心部も周辺部もω星団の方が勝っている。しかし、M13は均整がとれていて個々の星も細かい砂をまぶしたように写っているのに対して、ω星団は楕円状で個々の星も低空のためか曖昧で大味な印象を受ける。

やはり、日本の空ではM13が最も見応え写し応えのある球状星団だと言ってよいだろう。
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by Nikon8cmtelescope | 2012-03-14 01:13 | 星団