早春の散開星団(その1-M45スバル星団)

すでに2月も後半になると、冬の空に君臨していたオリオンの威光にも翳りが見え始め、オリオンの露払いのように天空で瞬いていたスバル星団は、西の空に高度を下げつつある。そんな時期になって、Nikon 8cmの完全手動追尾でスバル星団をまだ撮影していなかったことが気になりだした。いま撮影しておかないと次の冬まで待たないとならなくなる。

ということで、どこまで写るかはわからないが2月18日の晩にNikon 8cmに30mmの接眼レンズを組み合わせてM45に向けると、露光時間を40秒でISOを1000に設定してS95のコリメート撮影を始めた。特にM45に重なる刷毛で掃いたような繊細なガス星雲を捉えるためには、追尾エラーを極力減らす必要がある。そこで、いつも以上に望遠鏡のバランスを丁寧にとって、手動追尾がスムーズにいくように調整をした。

コンデジのバックモニターでも、うっすらとではあるがメローペに重なる部分にスジ状のガス星雲が確認できた。しかし、60コマほどを撮影する間にM45はどんどんと高度を下げてきて、そのせいかバックモニターではガス星雲の存在がはっきりしなくなってきたため撮影を打ち切った。そのなかで、追尾エラーが比較的目立たなかった27コマを選んでコンポジット処理した。そして、ガス星雲を際立たせるために強力な増感処理を行なった上で、通常の増感処理を施した画像と合成した。

b0167343_143358.jpg
その結果、画質は粗くなってしまったが、メローペとマイアに重なる部分は、ガス星雲の縞状の構造を確認することができた。それ以外の部分でもちょうどくもりガラスのように、なんとなくガス星雲の存在がうかがえる。ネット上で公開されている画像と比較してみると、淡い部分にも縞模様が微かにではあるが写っているようだ。

高度を下げてからの撮影でここまで写るのなら、十分な高度があって透明度の高い晩に、もう少し露光時間をかけた上で十分なコマ数をかければ、淡く繊細な部分もソコソコは写ってくれるのではないだろうか。いやいや、その美しさを思えば一晩を捧げるつもりで撮影してもよい位だが、問題はバッテリーだなあ。
[PR]

by Nikon8cmtelescope | 2012-03-23 01:44 | 星団