春の系外宇宙(その9-M65/M66銀河再挑戦)

3月25日の晩に、M83の撮影を終えたのが午前2時過ぎだった。日曜日の晩なので、この時間になると週明け早々から待ち構えている仕事がチラチラと頭をよぎる。でも、そこで切り上げて帰るには余りに惜しい好条件だ。どうしようか。

西の空には「しし座」が下を向きはじめていて、尻尾が天頂方向を指している。そう言えば、昨年末に撮影したM65とM66そしてNGC3628のいわゆるトリプレットの画像は比較的良く写っていたけど、追尾が悪くて星が流れていたなあと思い出した。それじゃあ撮影してみようか・・と望遠鏡を向けてみると、M65とM66に加えて眼視でNGC3628の存在もハッキリと確認できた。こんな好条件を前にして、さっさと家に帰れるぐらいだったら、この趣味を続けてはいない。

先ほどのM83で長い露光時間の威力を認識したばかりなので、早速に40秒露光から手動追尾をスタートしてみたが、今度は赤道儀のバランスが悪くて微動装置の動きが渋い。バランスウェィトの位置や望遠鏡の前後位置の微調整を試みるが、たいして改善しない。やはり、この赤道儀は望遠鏡の向きによって微動装置の動きに差が出るようだ。30年以上も前の観望専用の赤道儀だし、発売当時は追尾撮影をするにしても標準レンズか200 mm程度の望遠レンズのカメラを載せるのが主流だったので、この程度の動きの渋さは全然問題とならなかったのだろう。なにせ、堅牢さが売りの赤道儀だったものなあ。

そんな訳で露光時間は20秒からスタートしISOを2500から1000で撮影を重ねた。そして、少し微動装置の動きのクセに慣れてきたところで、露光時間を32秒にしてISOを2000から1250に設定して撮影した。最後は、露光時間を40秒にしてISOを1600としたが、結果的には大部分が追尾エラーになってしまった。赤道儀のバランスのことはともかく、仕事の事を気にしながら撮影していたのでは、いい写真になる訳はないのだ。ここまで約1時間半を費やして、時刻は3時半をまわっていた。

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結局は全部で約70コマを撮影したが、コンポジットに使用出来たのは40コマで、その大部分が20秒露光のコマになってしまった。出来上がった画像は、確かに前回よりは追尾エラーが少なくなったが、星雲の色調が全くと言っていい程出ていない。40秒露光だった前回の撮影では、NGC3628の深遠な色合いが結構良く出ていたのに・・・。この次こそは、追尾エラーの目立たないシャープな像と、美しい色合いを同時この手に収めてみたいと思う。
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by Nikon8cmtelescope | 2012-05-19 18:37 | 星雲