生ビールよりも・・・(NGC7293らせん星雲)

8月20日の晩は、当地では久しぶりの星空。しかし、この夜は職場で飲み会が・・・どうしようか・・・いやこんな良夜を逃すと次はいつになるか・・・ということで一夜の断酒を決意した。居酒屋にメンバーが揃い、さあ乾杯という段階になる。生ビールの誘惑に負けそうな(いや、負けてしまいたい・・・)ところをグッとこらえて、ウーロン茶を注文。同僚には「この後で私用がちょっと・・・」と言い訳をする。しかし、飲まないがために宴会の雰囲気を壊すことがないよう飲んでいる時よりも賑やかに振る舞う。会は意外とアッサリとしていて21時過ぎにはお開きになった。

機材を積むと一路八ヶ岳山麓の富士見高原へ。こちらも久しぶりの満天の星空で、ちょうど天の川が天頂にアーチをかけているかのように見える。運転中に頭の中でシミュレーションしてきた段取りで、最初の目標の二重星団に望遠鏡を向けて撮影を開始した。それにしても、このところ雲の出方を伺いながらの撮影が当たり前のようになっていたので、こんなにキレイに晴れていると何だかかえって落ち着かない気がする。二重星団の次にはM33に望遠鏡を向けて撮影した。

そして一服入れながら以前から秋になったら狙ってみたいと考えていたNGC7293らせん星雲を双眼鏡で探してみた。星図の記憶をたよりにフォーマルハウトから「やぎ座」への星の並びをたどり、ここぞと思われる辺りを覗いてみると、ちゃんと眼視でも存在が確認できるではないか。しかし、すでに南中時刻を過ぎている。しまったと思ったのも束の間、我に返ればNikon 8cmの鏡筒をしっかりと目標方向に向けていた。リング状の形までは確認出来ないが、眼視で大きな光芒がハッキリと見えた。てっきり大型望遠鏡でなければ見えないほど淡い対象だとばかり思っていた。

早速にCanon S95を接眼レンズに装着すると、手動ガイドによるコリメート撮影を開始した。そうでなくても高度が低い対象なのに南中時刻を過ぎて西の空に傾きつつあるので、まずはコマ数を稼ごうと20秒露光(ISO 3200)で 18コマ撮影した。その後、32秒露光(ISO 3200と2000)で21コマ、そして40秒露光(ISO 1600と1000)で16コマを撮影したところで高度を大部下げてしまったので終了とした。

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合計で55コマをコンポジットしたが、コマ数はそこそこ多いものの1コマあたりの露光時間が短くて積算の露光時間は30分に満たなかった。以前にAPODでみた画像だと、青い目星雲と呼ぶべき形状と光彩を思わせる中央部辺縁の風合いが印象に残っているが、今回は露光時間が短かった分だけ、まさに螺旋状に2つの円が重なったように見える。星雲の内側が青味を帯びている様子も何とか写っている。意外と良く見え写る対象なので、次は南中前から撮影をはじめて露光時間を十分にかけてみたいと思う。

生ビールの誘惑を断ち切ったのが十二分に報われた夜だった。

追記
その後に再度の撮影を試みたが、雲に阻まれ予定のコマ数に達しなかった。そこで、2夜の合計84コマを無理矢理にコンポジットしてみた。収差が目立つので、中心部だけをトリミングしてある。
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追記2 2013年1月
簡易フラット補正+星マスク処理+HDR処理を施してみた。
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(クリックすると少し大きくなります)
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by Nikon8cmtelescope | 2012-08-29 22:41 | 星雲