一夜を捧げる・・・(M45プレアデス星団)

コンデジのコリメート撮影のウリは、なんと言ってもお手軽撮影!というところにある。だから、一晩に5つも6つも星雲・星団を撮影できるのが嬉しい。そして思い描いていた天体を全部撮影することができた夜明けの達成感と言ったら、他にはちょっと思いつかないぐらい高揚した気分になる。その一晩をたった1つの天体に費やすなんて、美術館に出掛けて絵を一枚だけ見て帰ってくるような、まあ贅沢と言えば贅沢と言えなくもない暴挙だ。そこまでするなら、コンデジのコリメートにこだわる必要はないのではないか???

8月26日の晩の月没は翌27日の午前0時半過ぎだったが、この新月期のラストチャンスということで八ヶ岳山麓へ。車の中では、メシエ天体完全制覇のためにM74を撮影するつもりでいた。幸いにも透明度はマズマズで、難関のM74を眼視でも確認することが出来た。ほど良いガイド星も見つかっていざ撮影という時に、東の空から雲が現れどんどんと広がってしまった。そこで雲が消えるのを待ったのだが、なかなか雲が動かない。そうこうするうちに北東の空から雲が切れて、プレアデス星団が雲間から顔をのぞかせた。よし、予定変更。朝までやってみよう!!と一大決心をした。

それと言うのも、冬の終わりに撮影した時の写真が消化不良状態だったからだ。あの時は40秒露光でコマ数を稼ぐ戦法だったのだが、すでに西の空に高度を下げつつあって透明度も悪く、星団を取り巻く青いガス星雲の美しさは捉えることが出来なかった。その経験を踏まえて、今回は薄明まで時間を使い段階的に露光時間を延ばしながらコマ数を稼ぐことにした。

撮影開始は午前1時半。まずは32秒露光(ISO 1000)でスタートし12コマを撮影した。極軸合わせはマズマズのようだが、赤道儀のバランスがイマイチで手動追尾の手加減を掴むのにちょっと苦労した。手動追尾に慣れてきたところで40秒露光(ISO 800)にして13コマ、さらに64秒露光(ISO 800と640)で27コマを稼ぐ。集中力が切れてきたが、気合いを入れ直して80秒露光(ISO 500)まで延ばして9コマを、そして薄明前の追い込みに100秒露光(ISO 400)で7コマを追加したところでタイムアップ。撮影した全68コマの累積露光時間は68分。もちろん今までで最長となった。一晩を費やしたとは言っても、上弦の月が沈んでから夜明けまでの正味2時間なのだが、それでも気分的には大冒険だった。

出来上がった画像は、メローペ以外の明るい星々の周囲にも複雑なガス星雲の片鱗が淡く捉えられていて、前回とは比べ物にならないぐらい良く写っている。
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でも、結論から言えばトータルのコマ数が減ったとしても100秒以上の露光時間のコマ数を入れる方が良かったようだ。64秒露光までに費やした40分で、2分露光を10コマ撮影していたら、もっと繊細な光も捉えられたのではなかったか・・・。次回は、多少コマ数は減っても長秒露光のコマを増やしてみようと思う。えっ!?コンデジのコリメートで、そこまでやるのかって? ・・・・・
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by Nikon8cmtelescope | 2012-09-02 22:22 | 星団