夏の星雲・星団(その4-M20三裂星雲)

9月に入った。撮影する対象は今や完全に秋の天体だ。しかし、ゴールデンウイーク前の新月期に撮影した夏の天体が、そのままになっている。ということで、7月半ばにアップしたM27撮影の顛末の続きへ・・・

・・・M27を撮影している間に4月23日の夜も更けて、天の川が高度を増してくると夜空はいよいよ夏の気配だ。射手座の柄杓が姿を現したので、Nikon 8cmをM20三裂星雲に向けた。眼視では、淡い光芒の中程に何となく暗黒帯の存在が確認できているような気がする。空の透明度は良好だ。

早速に手動追尾を開始するが、赤道儀の動きが渋くてガイド星が十字線のあっちとこっちを行ったり来たりしてしまう。これでは、あまり長い露光時間はかけられそうもない。しかも、刻々と薄明が近付いてきている。

まずは20秒露光(ISO 2000)で撮影を始めて、多少は赤道儀の動きのクセを掴んだ上で、露光時間を32秒(ISO 1250-800)から40秒(ISO 800-500)へと延ばした。しかし間もなく薄明を迎えたため、露光時間を20秒(ISO 1000)に戻してコマ数を稼いだ。午前3時42分に終了。ここまでの所要時間は1時間弱だった。

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68コマをコンポジット処理してみたが、既にアップした5月18日にM21と一緒に撮影した時のM20の画像に比べると、星雲の色合いが華やかさに欠ける印象だ。それから、星雲の周囲の星々の色調も淡白だ。この時の積算露光時間は68コマで28分だったのに対して、5月18日は32コマで32分だった。だから積算の露光時間は遜色ないのだが、1コマあたりの露光時間は、5月18日の半分以下ということになる。コンポジットの枚数を多くして積算の露光時間を稼いでも、1コマあたりの露光時間が短くては彩度が出ないと言うことが、2回の比較ではっきりと確認できた・・・

・・・こうしてみると既にこの時点で、先日にアップしたプレアデス星団の撮影と同じ結論に達していたことになる。

追記 2013年2月
簡易フラット補正+星マスク処理+HDR処理を施した。
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(画像をクリックすると少し大きくなります)
バックが引き締まり、HDR処理で色彩が豊かになった。
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by Nikon8cmtelescope | 2012-09-05 00:56 | 星雲