一夜を捧げる・・・第三弾-アンドロメダ銀河

M45で2分超え露光の威力を確認したので、今度は明るい対象ではあるが、これまで思うような撮影が出来ていないM31アンドロメダ銀河の再挑戦の機会をうかがっていた。プレアデス星団を撮影した翌日は微妙な天気予報だったが、夜半過ぎに富士山麓で東側から天候が回復する見込みと出た。衛星写真での雲の動きもそれらしく見えるので、出掛けてみることにした。仮眠を済ませて深夜に甲府盆地を出発した時には全くの曇天だったが、富士五湖方面への峠が近付くと時々星が見えるようになった。しかし、峠を超えてしまうと全くの曇りに・・・。目的地が近付いてもなかなか星は見えてこない。

現地に到着してみると平日の夜なので他に誰もいない。空は東側が2割くらい晴れて星が見えている。そして間もなく北極星も雲間から時々見るようになったので、望遠鏡をセットした。途中でやり直す必要のないように、いつも以上に丁寧に赤道儀の極軸合わせができたのは、まだまだ雲が多くてすぐには撮影に取りかかれそうもなかったからだった。

b0167343_122081.jpg天頂方向が晴れてきたところで、望遠鏡にM31を導きコリメート撮影をスタートした。101秒露光ではじめたが、何度も雲の通過にあった。しかし、確かに東側から空がどんどん良くなってくるのが見えているので、余裕を持って雲をやり過ごした。しかも極軸合わせは過去最高の手応え。空が安定してきたところで、満を持して露光時間を161秒、203秒、そして256秒へと延ばしていった。結局、101秒露光(ISO 500) 10コマ、161秒露光(ISO 400-640) 12コマ、203秒露光(ISO 320) 2コマ、256秒露光(ISO 320) 2コマの合計26コマを撮影した。積算の露光時間は68分で、コマ平均で2分半強という計算になる。

ところが、よりによって最長の256秒露光の2コマのうち1コマに、人工衛星の光跡が2本横切っていた・・・。微動ハンドルを握って肩・肘・手首の限界まで捻りこんで撮影したコマなので、例え1コマでも捨てるのは惜しい。考えた末に2コマ間で比較暗合成を行い何とか航跡を目立たなくして、他のコマとは通常加算でコンポジットした。

前回の撮影は44コマの積算露光時間が30分で1コマ当たりの平均露光は40秒だったが、それと比較すると露光時間が長かった効果は星雲や星々の色に現れている。露光を延ばしたおかげでISOが落とせたので、コマ数が減っても画質はむしろ向上したように見える。星雲はマホガニー調の色合いで、暗黒帯は大理石模様のよう。ちょっぴり格調高く見える。そしてM32の方向はアンドロメダ銀河本体の質感が微妙に変化しており、お互いに引力が働いていることが何となく感じられる。結局この夜も1天体だけの撮影になったが、やはり時間をかければ得るものも大きいことは確かだ。しかし、今夜のような条件ならともかく、雲一つない好条件の夜に同じようにできるかと言えば、それは難しいところだ。

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(画像をクリックすると拡大されます)・・画像処理を追加して差し替えました
この夜は他に誰もいなかったせいか、近くそして遠くに絶えず鹿と思われる獣が動く気配がしていた。長い露光時間でも集中力が不思議と切れなかったのは、5月に近くでクマの目撃情報がニュースになっていたので、ガイド星を見つめながらも絶えず緊張していたせいかも知れない。

追記
なんちゃってフラット補正を施してみたので、追加でアップする。
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追記2 2013年1月
簡易フラット補正+星マスク処理+HDR処理を施してみた。
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(クリックすると少し大きくなります)
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by Nikon8cmtelescope | 2012-09-21 01:26 | 星雲