夏の星雲・星団(その7-M16わし星雲)

もう9月も終わろうとしているが、ゴールデンウイーク前半に撮影した夏の星雲星団の写真がまだ残っているので、M11を撮影した夜へと戻る・・・

・・・M11を撮影している間に、夏の銀河が高度をあげて来た。そこで今夜の大本命のM16散開星団に望遠鏡を向けた。お目当ては星団に重なる鷲星雲の方なので、薄明を迎えるまでの間、できるだけたっぷりと露光時間をかけて撮影するつもりだった。ただ、どうも赤道儀の動きが渋くてバランスを調整し直してもあまり改善しない。これは手動ガイドしながら動きのクセを掴むしかなさそうだ。

露光時間をいつものように20秒に設定してコリメート撮影を始める。バックモニターでも赤い星雲が写ってきているのがわかる。30コマ近くを撮影して、ようやく赤道儀の動きのクセがわかってきた。わかってきたのだが、力加減では調整が難しい。それでも露光時間を32秒に延ばしてみた。微動装置と格闘しているうちに、なんだかガイド星が見づらくて追えなくなってきた。バックモニターに現れる星雲もスッキリしない感じだ。

あれっ、と思って空を見てみると、スジ雲がちょうどM16の高さに伸びている。見ているのはガイド星ばかりなので、空の変化には気が付かなかった。いつの間に出てきたのだろう。雲はゆっくりと西から東へ流れてはいるのだが、意地の悪いことにM16は雲に隠されたままだ。しばらく待つが事態は改善されない。それじゃあと、望遠鏡をわずかに下に向けてみると、M17は雲の帯の下にあって見えている。いずれはこちらも雲に隠されるかも知れないが、見えているとなると反射的に接眼レンズにコンデジを装着してガイド撮影をはじめてしまった。そしてM17を追いかけまわしているうちに間もなく薄明を迎えた。

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M16は全部で40コマ以上を撮影したのだが、コンポジットに使えたのは30コマで、その9割が20秒露光だった。積算の露光時間もわずかに11分。そのために星雲の周辺部の淡い部分は出ておらず、羽を伸ばしたワシといよりもムササビか不格好なヒトデのような形に赤い星雲が写っている。それでも、星雲の中にある「創造の柱」という哲学的な名前を持つ構造は、なんとか存在が確認できる。まあ露光時間の短さと追尾の精度を考えたら、こんなものだろう。

・・・できれば夏のうちに再度撮影をしておきたかったのだが、来年の宿題になった・・・

追記 2013年2月
簡易フラット補正+星マスク処理+HDR処理を施してみた。
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(画像をクリックすると少し大きくなります)
背景がフラットにはなったが、強調処理は控え目にしてある。
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by Nikon8cmtelescope | 2012-09-27 22:40 | 星雲