三度目の正直・・・ならず M78星雲

暗黒帯と青いガス像が織りなす複雑なM78星雲の姿をNikon 8cmで捉えてみたいと、晩秋から冬のはじめにかけて撮影を2回試みたものの思うような成果が出ていなかった。そこで、寒さが増して空の透明度が高まる12月の新月期の第一候補としてリスト・アップし、晴れ間を待っていた。

そして、双子座流星群の極大日の晩に撮影を敢行した。この夜は寒さこそ厳しかったが、この時期の八ヶ岳山麓としては珍しく風は弱かった。シャキッと引き締まった寒さで、空の透明度は上々。撮影場所が里に近いことを別にすれば、3度目にして最高の条件になった。

撮影を始めたのがほぼ南中時で高度もあったので、フィルターを装着せずに101秒露光でISOを800に設定して撮影した。手動追尾で見つめるガイド・スコープの視野の向こうを、何度も流星が横切っていった。全部で23コマを撮影したところでバッテリー交換となった。時間とともに高度がやや下がってきたので今度はLPS-P2フィルターを装着し、101秒露光でISOを1000に設定して25コマを撮影した。

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(クリックすると少し大きくなります)
2012年12月14日 1:29 - 4:04 山梨県北杜市大泉
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間101秒; ISO 800) x 23コマ + LPS-P2 filter (露光時間101秒; ISO 1000) x 25コマ 積算露光時間 81分 
Photoshop Elementsを用いてダーク減算+コンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


出来上がりの画像は、その片鱗は見えなくもないが三度目にしてまたも不完全燃焼気味・・・。それまでの撮影で、星雲の中心部を別にすれば非常に淡い対象であることを痛感していたので、この夜はISOをいつもより高めに設定していた。そのためにカブリが比較的強くて、同時に撮影したフラット画像を使って補正を試みたにもかかわらず、うまく解消することが出来なかった。1つには、この辺りは淡く星雲が広がっていて、どこまでがカブリでどこから星雲なのか判然としないため、フラット補正が難しいという事も言えると思う。また、Canon PowerShot S95は赤い星雲には感度が良いが、M78のような色調には感度が低い。LPS-P2フィルターも、フィルターなしに比較して星雲の淡いガス像を浮かび上がらせることは出来なかった。

露光時間を最低でも2分まで延ばした上でISOは押さえ気味に設定し、フィルターなしで可能なかぎりコマ数を稼ぐ・・・・来シーズンこそはもっと美しい姿を捉えたいなア。

追記
くっしーさんがご所望された、no filterとLPS-P2 filterでそれぞれ撮影した画像をダーク減算してコンポジットしただけのものをアップします。
なお、Kameさんとくっしーさんがコメントしている前回2011年11月に撮影した画像はこちら
No filter
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LPS-P2 filter
b0167343_17504954.jpg

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by Nikon8cmtelescope | 2013-03-01 23:57 | 星雲