らせん星雲 2013

梅雨明け宣言の出された七夕の晩に、M20の撮影の合間にふと見ると、フォーマルハウトが富士山の横から姿を現した。もしやと思い双眼鏡で眺めてみると、期待通りNGC7293らせん星雲の存在が確認できた。雲の襲来を心配しながらM20を撮影していたが、どうやら手ぶらで帰ることは回避できたので、少々気が早いが透明度の高さに乗じて淡い対象に挑むことにした。

ただ雲の襲来の懸念は消えないので、高度は低いが暗い空に期待して、まずはISOをmaxの3200にして20秒露光でコリメート撮影してコマ数を稼いだ。続いて32秒露光、そして40秒露光、ついには64秒露光まで延ばしたところで一陣の風とともに低空にうす雲がやってきた。

ここまでかと思いつつも、雲越しにうっすらとガイド星が見えているので、撮影はしないまでもしばらく追尾を続けていくと、あら不思議。再び星空が戻り始めた。しかし、そこでトラブル発生。うっかりガイド鏡に頭をぶつけて鏡筒が動いてしまい、ガイド星を見失ってしまった。

幸いNikon 8cm本体の方は動かなかったので、ガイド鏡の微動マウントを調整して、なんとかリカバリーすることができたのだが、貴重な晴れ間の時間を随分とロスしてしまった。ようやく64秒露光で撮影を再開したものの、夏至からまだ2週間なので夜明けは早い。対象が南中を迎えかようかというタイミングで、薄明を迎えてしまった。

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2013年7月8日 0:56 - 2:49 富士山麓朝霧高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間20秒; ISO 3200) x 19コマ + (露光時間32秒; ISO 2500) x 11コマ+ (露光時間40秒; ISO 2000) x 12コマ+ (露光時間64秒; ISO 1600) x 18コマ 全60コマ積算露光時間 39分 
各露光条件でダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


どうにかこうにか持ち上げた昨年の画像に比べると随分と「らせん星雲」らしくなった。外周の淡い部分まで出るようになると眼のような姿になるのだが、そのためには透明度の良い条件で長い露光のコマをもっと増やす必要がある。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-09-04 22:59 | 星雲