北アメリカ星雲 2013

梅雨明け早々の2晩だけ星空の下に立つ幸運に恵まれて以来、日中は暑いのに夜は曇るという天気が繰り返されていた。そこうするうちに7月の新月期は終わってしまった。

ところが、上弦の月も過ぎた7月11日の晩は久しぶりに気持ちよく晴れた。明け方には薄雲が出てくる予報に少し迷ったものの、機材を車に積み込んで八ヶ岳に向かった。あまり山に近づかない方が雲が出にくい予報だったので、市街地に近い市営グラウンド横の空き地に陣取った。

Nikon 8cmを組み上げて極軸合わせを終えたころ、月が沈んだ。盆地の街明かりの影響を避けて、ちょうど天頂にあった北メリカ星雲を対象に決めた。望遠鏡の下に潜り込んで地面に座り込み、おおよその方向に望遠鏡を向けた。思ったよりも風が強くて、鏡筒が時々煽られて振動するほどだ。

眼視では全く存在が確認できないので、試写を繰り返しながらメキシコ半島の付根辺りが中央に来るように微調整しながら少しずつ追い込んでいった。風は次第に弱まってきて、透明度も悪くはない。ようやくイメージした方向に望遠鏡が向き、さあ本格的な撮影をスタートさせようとしたところで、三脚を蹴飛ばしてしまった。

とりあえずロストしたガイド星だけ視野の中央に取り戻して確認してみると、かなりNIkon 8cmの方向がズレてしまっている。しかし時刻は既に午前2時を過ぎており、薄明開始まで1時間もない。もう一度、望遠鏡の方向を調整する時間は残されていない。仕方なく、そのまま撮影を始めた。

薄明が近づくにしたがって再び風が出て来たため、長い露光時間はあきらめてコマ数を稼ぐことにした。薄明時刻を迎えてもしばらく粘っていたが、風が強まりガイド星が視野の中で大きく揺れるようになって撮影を諦めた。テスト撮影が出来て良かったと割り切るには、あまりに貴重な星空だった。

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2013年7月12日 2:24 - 3:15 八ヶ岳山麓北杜市高根
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200) x 36コマ + (露光時間40秒; ISO 3200) x 11コマ 全47コマ積算露光時間 26分 
各露光条件でダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


この次に撮影する時には、北アメリカの部分は外してメキシコの辺りを視野の中心に置くことにしよう。露光時間も最低でも1分は欲しい。それに何よりも三脚を蹴飛ばさないように十分に気をつけなくては・・・

それにしても、この写真をパッと見て北アメリカ星雲だと分かる人がどれだけいるだろうか・・・

追記
星雲が視野一杯に広がるためフラット補正が決まらず控えめの増強処理でアップしたが、くっしーさんから指摘があったので、星が飽和しないように星マスクを効かせて、もう少し持ち上げてみた。
b0167343_0373035.jpg

確かに、少し北アメリカ星雲らしくなったような気がする・・・
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by Nikon8cmtelescope | 2013-07-20 23:40 | 星雲