がんばれアイソン彗星

どんどん太陽に近づいて条件が厳しくなる一方で、明るくなっているハズのアイソン彗星。先週のトライが悲惨だったので、11月23日の明け方にダメもとで出かけることにした。

向かった先は、先日は霞に阻まれ星が見えなかった盆地西側の山との境界。農道の西側にはもう畑はなく、山から下りて来るイノシシ除けの柵が張ってある。今回は透明度も良く、盆地の美しい夜景の向こう側には東側の山地と富士山のシルエットがスッキリと確認できる。農道の端に機材を展開して準備を整えた。

時刻が午前5時を過ぎると緊張が高まってくる。スピカとアークトゥルスの位置から彗星の現れそうな場所を推定して双眼鏡で山の稜線上を見張っていると、午前5時15分に稜線上に水星が姿を現した。この朝は、双眼鏡なら水星と同じ視野内にアイソン彗星が確認できるハズと、水星の現れた西側をよく見てみると、あった!!急いでNikon 8cm本体に彗星を導入して見てみると、うっすらと尾も確認できた。

さらにガイド鏡であるミニ・ボーグに水星を導入しつつ、Nikon 8cm本体の構図を調整した。幸い、眼視でもうっすらと尾が確認できたので、テスト撮影なしのブッツケ本番で露光時間を20秒(ISOを200)に設定すると、セルフタイマー機能を使って連続10コマをコリメート撮影した。わずか数分の撮影の最中にも、東の空が徐々に明るくなってくるのがガイド鏡を覗き込む視界の向うで感じられた。

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2013年11月23日 5:23- 5:28 甲府盆地櫛形山山麓
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間20秒; ISO 200) x 10コマ  全10コマ積算露光時間 3分 
ダーク減算処理なし + Photoshop Elementsを用いて彗星に合わせてコンポジット+コントラストを調整し中心部70%をトリミング


尾が長く伸び始めていることから、ミニ・ボーグで撮影することも考えたが、やはりNIkon 8cm本体での撮影にこだわった。この日は水星がスグ近くにあるので、ガイド星選びにはあまり苦労をしないだろうと思われたのと、これまでの2回の撮影がシミュレーションとして経験値になっていたので、短い撮影チャンスを逃さずに何とか姿を捉えることができた。

短い撮影を終えると、しばらくは呆然と脱力していたが、ふと我に返りコンデジで直接に撮影してみた。スピカと水星は写っているのが確認できたが、すでにアイソン彗星は薄明に埋もれてしまっていた。
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アイソン彗星よ、太陽に厳しく鍛えられて大きくなって帰ってこいよ!
そして、2週間後に再びこの場所で会おう!!
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-24 00:18 | 彗星