しし座のトリオ 2014

コンデジを使ってコリメート撮影をはじめたのが2009年の1月だったので、いつの間にか5年が過ぎようとしている。最初は月と惑星そして二重星だけが対象だったが、いつの間にか星雲がメインの対象になってしまった。手動ガイドということもあるしコンデジの画質の限界もあって、比較的短時間の露光でコマ数を稼いだ上でコンポジット処理をするという手法が確立された。

しかし、淡い対象を撮影するにはコマ当たりの露光時間を長くする必要があるし、微細な構造を出すには手動追尾の精度を上げる必要がある。しかし、露光時間を延ばせば、手動追尾の難易度が上がるため、これまでは1分前後の露光時間がどうしても中心になっていた。

しし座にあるM65/M66/NGC3628の三つの銀河は、個々の銀河が比較的大きい上にそれぞれ個性的な姿をしている。その上、ちょうどNikon 8cmと30mm接眼レンズとの組み合わせでバランス良く同一視野に収まる。ただ、細かい構造まで写し出すには気流が安定している必要がある。

年末休暇は快晴が続いたため、星に導かれるように例年以上の集中力で年賀状を書上げると、家族に呆れられながら撮影に出かけた。夜半を過ぎると、しし座が東の空に高く上ってきて、早くもトリプレットの存在が気になった。

Nikon 8cmを向けてみると、一番暗くてメシエが見逃したNGC3628も存在が確認できた。一旦Nikon 8cmを木星に向けて気流を確認してみたところ、ゆらぎも目立たず安定している。そこで、コマ毎の露光時間は長めにするつもりで、撮影を始めた。

さしあたり1分露光で、ピントを追い込みながら手動追尾の感覚に慣れるようコマ数を重ねた。バックモニターで確認する画像は、確かにシャープで気流は安定している。しかも、極軸合わせもマズマズで赤道儀のバランスも良好。気持ちよく手動ガイドできたので、露光時間を80秒にした。

途中でバッテリーが尽きて交換したが、コンデジを接眼レンズに再装着しテスト撮影してみると、交換前とほぼ同一の構図になった。構図を微調整した上で、露光時間を101秒に延ばして薄明までコマ数を重ねた。最終的に53コマを撮影して、積算の露光時間は68分。コマ平均の露光時間は80秒弱になった。だいたい狙い通りの露光時間をかけることができた。

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2013年12月31日 2:54 - 5:37 瑞牆山山麓みずがき湖畔
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間40秒; ISO 3200) x 3コマ + (露光時間64秒; ISO 2000-1000) x 20コマ + (露光時間80秒; ISO 1250-640) x 16コマ + (露光時間101秒; ISO 800-500) x 14コマ   全53コマ積算露光時間 68分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク + HDR補正


前回撮影した時には、追尾精度やピント合わせが当時としては最高レベルと思ったのだが、今回はそれを大きく上回るシャープな画像になった。また、コマ毎の露光時間が長くなったために、銀河の外側の淡い部分も良く写っている。

b0167343_105920.jpg
中心部をトリミングしてみたが、ここまで引き伸ばすと、さすがに粗も目立ってくる。

対象にもよるが、無理に2分越えの露光時間を入れなくても、合計の露光時間が1時間を超えて、なおかつコマ毎の露光時間が平均で1分を超えるようにすれば、まずまずの写りが楽しめることは間違いないと思う。これからの撮影の目安にしたいと思う。

追伸:1月13日 画像処理し直したものをアップしてあります。
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by Nikon8cmtelescope | 2014-01-03 18:41 | 星雲