富士五湖からの富士と天の川-番外編 1山中湖
実は本栖湖からのスタートに先立って山中湖を下見した折に、山中湖の南東に昇って来たさそり座を撮影しておいた。この時点では、なんとか薄明時に舞い戻って撮影するつもりでいたので、そのテスト撮影をやったというのが建前。腹づもりでは、戻ってこられなかった時に、山中湖からの写真がないのは悔しいので、その保険としての撮影というのが本音だった。
山中湖の北岸は、自転車用の周回道路が湖岸にそって作られており、自転車道路と岸の間には高さ1メートル以上あるコンクリートの柵が巡らされている。この柵が撮影の邪魔になる。中学生の頃に購入した三脚では、この柵の高さを超えることができなかった。実際に薄明時に戻ってこられたとしても、ギリギリのタイミングになるだろうことから、湖岸の西側で柵の途切れる場所を探した。
貸しボートの桟橋につながる部分に柵の途切れた場所があったので、そこに三脚を据えて撮影を始めた。時刻は午前1時になろうとしているが、さそり座の尾の部分はまだ見えていない。天の川の存在も眼視では確認できなかった。露光時間中に、数台の車がハイビームでこちら向きに湖岸の道路を走り抜けていった。撮影を終えると、大急ぎで車を走らせ、河口湖経由でスタートの本栖湖に向かった。
できあがった画像をみると、左側の湖面が湖岸の街灯に照らされて黄色みを帯びて写っている。空も、車のハイビームの影響か不自然に明るくなっている。そのため、ちょうど昇って来た天の川が光害カブリに埋もれてしまった。それでも、天の川の中の暗黒隊の存在が薄らとは確認できる。ただ、この写真をもってして山中湖から天の川を撮影したと言うのはヤボだなあ。やっぱり、出来る事なら薄明前に帰って来たかった・・・
Canon PowerShot S95(F 2.0) 固定撮影
露光時間16秒( ISO 1600) x 10コマ
オート・ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+簡易星マスク+簡易フラット補正 +コンポジットした前景を切り出して合成
by Nikon8cmtelescope | 2014-04-30 00:04 | 月・星のある風景