カテゴリ:手持ち撮影にこだわる訳( 66 )

新しい天頂プリズムの実力やいかに・・・

新しく購入したKasaiのDx天頂プリズムのおかげで、写りが良くなった!!と幸せな気分でいたら、くっしーさんから直接に比較してみて!という冷静な指摘があった。ウ〜ン、ちょっぴりコワイ気もする・・・。

10月27日の晩は下弦の月で、日付が変わる頃には月が昇ってきた。この夜の富士見高原の空は透明度が高くて、しばらく粘って撮影していたが、東側の山の上に月が顔を出すと、さすがに諦めた。さて撤収と思ったのだが、くっしーさんの宿題を思い出した。月明かりはあるが、やってみよう。

M31アンドロメダ銀河にNikon 8cmを向けると、いつもの通りCanon PowerShot S95で新旧の天頂プリズムを使ってコリメート撮影してみた。ISOは1000に固定して、露光時間を20秒、32秒、40秒、50秒にして、それぞれ手動ガイドの1枚撮りを並べてみた。
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20秒露光でアンダー気味だと、新しい天頂プリズムの方が明るく写っているのがわかる。50秒露光だと、月明かりの影響かISOが1000でも背景が露光オーバー気味になって、画像の明るさには余り差がないように見える。しかし、新しいプリズムの方が銀河の色が良く出ているし暗黒帯のコントラストもスッキリしているようだ。

オリオン座のすぐ東側には月が明るく輝いているが、双眼鏡でM42オリオン星雲を試しに覗いてみると結構スッキリと見えている。そこで、同じようにコリメート撮影して比較してみた。
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20秒露光で比較すると、新しいプリズムの方が周辺の淡い部分が良く写っているし、新しいプリズムの32秒露光が旧プリズムの40秒露光と同じぐらいの写りに見える。アップした小さな画像ではハッキリしないが、50秒露光を比較するとM42とM43の間の暗黒帯のコントラストが新しいプリズムの方がシャープに出ている。

だいたい露光時間なら2割増し、ISOだと一段階落としたシャープさが得らる効果が確認されて、なんだかホッとした。

追記:私の完全に認識不足でした。今回新たに使用している「天頂プリズム」は「プリズム」ではなくて「ミラー」でした。最初は、なぜみなさんが「ペンタプリズム」のことだと思われるのか、さっぱり理解できませんでした・・・。「Dx天頂ミラー99%」を使用しています!
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by Nikon8cmtelescope | 2013-10-30 00:27 | 手持ち撮影にこだわる訳

メシエ天体を制覇!

2013年5月6日の晩に、富士山麓の育樹祭記念公園でようやく大願成就を果たした。

実は前日の5月5日の晩に富士見高原に出かけたのだが、着いてみると同好の志が車15台以上も集結していて、とても楽しげな雰囲気に満ちていた。そんな中で、苦行のような残りの天体探しをはじめる気持ちにはなれなくて、またもや逃避行動に走って別の天体にNikon 8cmを向けてしまった。しかし、時間とともに西の空に高度を下げて沈んで行く「しし座」を見ていたら、残されたチャンスが限られていることを悟り、もう逃げられない!!と切実に感じた。

幸いにも5月6日の晩もなかなかの好条件。そこで季節風の強そうな予報の八ヶ岳山麓は避けて、富士山麓に出かけた。育樹祭記念公園に着いてみると、驚いたことに誰もいなかった。車をおりると、鹿が鋭い鳴き声で威嚇してきた。空では、「しし座」の鼻先は西の水平線に向かっていて、尻尾の辺りは南中を過ぎている。最後に残っていたのは、M91とM87の2つの銀河。よし、それじゃあやるか!組み上げた望遠鏡の下に潜り込み、まずはM91の導入にかかった。

星図と双眼鏡、Nikon 8cmの小さなファインダーを、交互に覗き込みながら奮闘すること約30分。ようやく星図で目印にした暗い恒星の配列を手がかりにして、ここぞ!と思われる場所にNikon 8cmを向けることができた。覗き込むと淡い天体が見えている。そこでコンデジを装着して試写してみたところ、どうやらM91で間違いなさそうだ。時刻は23時を少し過ぎてしまっていた。

そこから手動ガイドによるコリメート撮影をはじめたが、時間とともにぐんぐんと高度を下げていくのがわかる。本来なら、もう少し露光時間を延ばしながらコマ数を稼ぎたいところだが、深追いするとM87を撮影することが難しくなってしまう。そこで、日付が変わったところでM91の撮影を終えた。

よし、最後はM87だ。高度がかなり下がってきているので、もう望遠鏡の下に潜り込む必要もなかった。そんなこともあって、ファインダーで手がかりとなる星の配列をたどり、15分ほどでNikon 8cmをそれと思われる方向に向けることができた。覗き込むと、いかにも楕円銀河らしい光芒が見えた。コンデジを装着しての試写でも間違いなさそうだ。

撮影していると、もう1台車が入って来て声をかけてくれた。みずがめ座流星群の観察に来たとのこと。やはり仲間がいるのは心強い。そして、撮影開始から約1時間後、天体が高度を下げたのと反対に高さを増したガイド鏡の接眼部から目を離した。つま先立ちして覗き込んで手動ガイドをしていたが、もう限界だ。時刻は午前1時19分だった。

b0167343_181365.jpgそれからは、流星群がカメラの前を横切ることを期待して、富士山と天の川が入る構図にコンデジを向けて、ゆったりした気分で手動ガイドで星景写真を撮影した。何度か、大火球がカメラの方向を横切ったが、いつもダーク処理中のタイミングだった。薄明開始とともに機材を撤収し、流星観測を続ける同好の志に別れを告げると帰路についた。

そして今夜、撮影した2天体の画像をネット上に公開されている写真と比較して、M91とM87で間違いないことを確認した。撮影した領域は同じような規模の銀河がちりばめられているため、実際に撮影していた時点では、あるいは他の銀河を撮影しているのではないか?という疑念が頭を離れなかったのだった。こうして、ようやくメシエ天体を制覇したことを確信し、達成感がジワジワとこみ上げてきた。M91とM87の画像処理はこれからなので、当日に撮影した富士山と天の川の画像を、こちらもコンポジットして強調処理しただけでカブリ補正はしていないが、アップしておく。

最後に、くっしーさんやKameさんをはじめ励まして下さった沢山のみなさんに、心から感謝をいたします。みなさんの励ましがなければ、達成は間違いなく来年以降に持ち越していたと思います。あるいは、完走すること自体を諦めていたかも知れません。これから、逃避して撮影した天体も含め時系列でアップしていきますので、またお付き合い下さい!!
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by Nikon8cmtelescope | 2013-05-09 01:10 | 手持ち撮影にこだわる訳

番外編:画像処理でも蘇らなかった天体(その2-M81/M82銀河)

今回は、昨年11月の新月期の明け方近くに八ヶ岳山麓で撮影したM81/M82ボーデ銀河の画像。二晩かけて80秒露光で86コマを撮影したのだが、コンデジの固定が緩かったのかコリメートの光軸が少々ズレていて、思うような画像処理ができずに放置してあった。これをフラット補正することで、片カブリ状態を改善させられないかと、年末・年始に画像処理をやり直してみた。

こちらはコンポジット後に従来の増幅処理を行った上で、汎用のフラット画像を使って補正してみた画像。
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Nikon 8cmに30mmの接眼レンズという組み合わせは、眼視だとM81とM82が程よい間隔で同一視野内におさまるのだが、コリメート撮影をすると周辺部には収差が出るため2つの星雲がともにその影響を受ける形になる。特に星雲の周囲にある輝星で収差が目立つと、余計に見苦しい仕上がりになってしまう。この輝星の収差は、星マスク処理することで、ある程度は目立たなく出来ると考えた。片カブリについては、4コマのコンポジットの段階でフラット補正を行った上で、それらの画像を再度コンポジット処理することで改善できると期待してやってみた。その結果は・・・・
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星の膨化は抑制されて周辺部の星像の見かけは改善したが、肝心のM81銀河の淡い腕の構造と色彩がフラット補正で随分と削られてしまった。また、その割に片カブリ状態も改善されていない。実は、この撮影では極軸合わせがやや甘かったのと、ガイド星にM81/M82から少し離れた星を選んでしまったために、時間を追って視野がズレてしかも回転してしまった。もちろんコンポジット処理の際には星が重なるように微調整しているのだが、ズレた画像を重ねることで収差が強調されて周辺部の星像の悪化を助長してしまっていた。

当然ながら画像処理でのカバーには限界があるので、撮影の段階で最大限の注意を払うことが成功の秘訣というのが、年末・年始の集中画像処理から得た教訓になる。ということで、画像処理をして改めて気がついた星雲・星団のコリメート撮影時の注意点10か条の覚え書き。
(1)極軸合わせは成功のための第一条件
(2)ガイド星は出来るだけ対象の近くを選ぶ
(3)ピンボケは画像処理では修正に限界があるので、ピント合わせは慎重に行う
(4)コンデジの絞りが開放になっていることを確認する
(5)片カブリの補正は難しいので、コンデジの接続に弛みがないか十分に確認する
(6)ダーク減算処理をしない画像だと惑わされやすいので、対象が中央にあるか十分に確認する
(7)フラット画像によるカブリ補正には限界があるので、ISOは低めに設定した方が良さそう
(8)コマ数が多い場合には時間とともに光害カブリの状態が変化するので、最初・中間・最後にそれぞれフラット画像を撮影しておく方が良さそう
(9)赤い星雲以外の対象では、LPS-P2フィルターを使うと色情報の変化と画質の劣化というデメリットが強く出る印象
(10)以上の9点に十分留意の上で、露光時間をタップリとかけてコマ数を稼ぐこと
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by Nikon8cmtelescope | 2013-02-19 23:57 | 手持ち撮影にこだわる訳

番外編:画像処理でも蘇らなかった天体(その1-M42オリオン星雲)

年末・年始休暇に、画像の再処理で見違えるようになる星雲の姿に励まされて、さまざまな天体の画像処理をせっせとやり直した。もちろん効果の程度には差があったが、概ね良好な結果が得られて、ショボショボする目を擦りながら、パソコンの画面を前に独りニヤニヤしていた。パソコンにへばりついて目を凝らしてばかりいたので、その代償として老眼がさらに進行したことは間違いない。その一方で、ウ〜ンそうかあ・・・と再処理の結果に幻滅した対象がいくつかあったことも確かだ。その代表がM42オリオン星雲だった。

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このM42を撮影したのは、昨年の10月の新月期。この夜は、Nikon 8cmの赤道儀のクセをつかむことで、極軸合わせの精度が向上して、最長で2分までの手動追尾を行った。その一方で、極軸合わせの精度が上がった分だけ赤経軸側のエラーが解消され、かえって追尾エラーが目立つようになってしまってもいた。さらに、星雲中心部はiPhotoの「ハイライト」機能で浮き上がらせたので、一番明るいハズの中心部がやや暗くなって不自然な仕上がりになっていた。

視野全体に分子雲が広がっているため、以前に中途半端にフラット補正を行ったところ、視野周辺部の淡いガス像が年輪状になってしまい画像を醜くしてしまっていた(上の画像は補正前のもの)。それなら、個々のコマに立ち返ってフラット補正を施してからコンポジットすれば、周辺部のガス像のマダラは解消されるのではないかと考えた。さらに、この画像に似非星マスク処理を行うことで、追尾エラーによる星像の乱れの過度な増幅が抑制できるとも期待された。

そんな訳で、明るい星雲の中心部を写すために行った短時間露光のコマは別にして、30秒以上の露光時間のコマは全て改めて汎用コンポジット画像を用いてカブリ補正を行った上で、再度コンポジットを行った。さらに似非星マスク処理とともに、星雲の中心部にもマスク処理を行った。最終的にHDR処理もブレンドして完成とした。
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結果はこの通り。簡単にまとめると・・・
(1)周辺減光は解消された。
(2)星雲中心部の明るい部分は、マスク処理によって画像の階調が狭められず自然になった。
(3)微光星の肥大が抑制されて、追尾エラーは目立たなくなった。
(4)フラット補正を行ったことで、周辺部の淡い部分が削られてしまった。
最初の3つは改善点で最後が期待はずれだった点なのでトータルには改善しているのだが、星雲の淡い部分が失われたことで、パッと見た印象としてはスゴクもの足りなくなってしまっている。フラット処理は本来なら背景に埋もれそうな淡い天体を浮かび上がらせてくれるハズなので、つまりは使ったフラット画像と処理方法が不適当だったということになるのだろう。

今回のフラット処理の方法は、対象の天体が視野の中心にある場合には効果を発揮してくれるが、M42オリオン星雲のように視野いっぱいに広がっている場合には向いていない、というのが結論になる。いや、それならいっそフラット画像での減算処理なってやめてしまって、周辺部の淡い部分まで持ち上げてしまった方が、結果的に全体がフラットになるんじゃあないか?と考えた。星がうるさくならないようにマスク処理とHDR処理だけやってみると・・・
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なんだ!?これもアリじゃあないか!!考えてみれば、八ヶ岳山麓の暗い空でISOも抑え気味に撮影しているのだから、なんでもかんでもフラット補正というのでなくても良いのかも知れない。暗黒帯の部分はそれなりにコントラストが出ていて、周辺部の淡い部分が視野いっぱいに広がっている、この仕上がりは悪くないように思える。

それなら、2つの処理方法の画像を50%ずつで、コンポジットしてみたらどうだろうか・・・
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ほぼ自分が最初にイメージしていた仕上がりになった!!

ヤレヤレ・・・・。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-02-13 23:54 | 手持ち撮影にこだわる訳

画像処理で蘇る星雲!(その13-NGC4565銀河)

b0167343_22501330.jpg昨年2月に撮影したNGC4565銀河。

可愛らしいエッジ・オンの細長い姿だけでなく、中央の暗黒帯の構造が少しは捉えられるかもと期待して、せっせとコマ数を重ねた。ただ、1年前のこの当時は手動ガイドの限界を40秒程度と自分で壁を作ってしまっていたので、最終的に45コマをコンポジットしているが、累積の露光時間は30分程度だった。もっとも当時の極軸合わせは今から見ればかなり適当で、1分超えの露光時間だと追尾エラーよりも経度方向のズレが大きくなってしまっていたから、これは仕方がないのだが。

さすがに、簡易フラット補正を施すことぐらいで、撮影当時に期待ハズレに終わった暗黒帯の構造が浮き出てはこないことは判っているが、それでも円形の背景カブリと星の膨化を抑制することで、それなりに見栄えはするだろうと考えて、汎用フラット画像によるカブリ補正、星マスク処理、HDR処理と進めてみた。その結果・・・
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背景カブリが改善し、星の膨化が改善されてバランスは良くなったけど、背景ムラは解消できなかった。汎用のフラット画面を用いているし、露光時間が長くない上にISOが高く設定されていたのので、仕方がないところだろう・・・。

はたして露光時間を2分まで延ばすことで、銀河の構造を少しは写し出すことができるのかどうかは甚だ疑問だが、ぜひやってみたいと思う。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-02-09 23:44 | 手持ち撮影にこだわる訳

画像処理で蘇る星雲!(その12-M83銀河)

画像処理のやり直しシリーズは、昨年3月に撮影したM83銀河。
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この当時としては記録的な80秒露光も含めて撮影し、その結果として薄らと紫を帯びた銀河の色合いが出たとして、大喜びした対象だ。思えば、このM83で露光時間を延ばす事の意味を実感し、それまでの単なる観望記録や写って嬉しいという撮影から一歩前に出て、コリメート撮影の限界を探ってみようと思った記念の画像でもある。

しかし、不思議な形状の銀河の腕は比較的良く写っていたが、その周囲を取り巻く淡い部分を持ち上げようと、強調処理を重ねた結果として、星が膨化してしまっていた。また、高度が低い対象なので、光害カブリの影響が目立たぬようにと調整し、そのためにバックの色調が不自然に黒くなっていた。

ただし、さすがに元になった個々の画像にまでさかのぼってカブリ補正を施すのは大変なので、コッポジットしてあった画像に対して、汎用フラット画像でカブリ補正を行った。そして、星マスク処理とHDR処理を加えてみた。その結果・・・
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銀河の姿がより明瞭になるというような効果はなかったが、背景カブリが解消されて視野の端々まで文字通りフラットになったことと、背景の星々の明るさが飽和していたのが改善されて、星の色合いも蘇ってきた。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-02-05 23:37 | 手持ち撮影にこだわる訳

画像処理で蘇る星雲!(その11-馬頭星雲)

画像処理のやり直しシリーズは、昨年11月にLPS-P2とV4フィルターを導入して撮影した馬頭星雲の画像。
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空の条件が良かったにもかかわらず、極軸合わせが不十分で1分越えの露光ができなかった。そこで、フィルターの効果に期待して、とにかくコマ数を稼ごうと切り替えて撮影したのだった。撮影してコンポジットしたコマ数は実に112コマで、積算露光時間は2時間という頑張りにもかかわらず、コマ当たりの露光不足は誤摩化せなかった。しかも、ISO値を高く設定したため、コマ数の割には画質も粗かった。

その上に対象の馬頭星雲は淡いので、画像処理で持ち上げざるを得ず、そのために星が膨化するという、いつもの負のスパイラルに陥ってしまっていた画像だ。簡易のフラット補正も、ほとんど効果はなかった。

さすがにコマ数が多いので、コマ毎にフラット補正して最初からコンポジットをやり直す気にはなれなかった。そこで、LPS-P2とV4フィルターで撮影したコマをそれぞれコンジットした段階まで遡って、それぞれの条件用に作った汎用フラット画像でカブリ補正を行った。その上で、星マスク処理とHDR処理を加えてみた。その結果・・・
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星の膨化が矯正された分は見映えが良くなった。また、カブリが解消された分だけ増幅補正が可能になって、星雲は随分と明るくなったのは収穫。しかし、LPS-V4フィルターの影響で緑を帯びた背景の色調を補正しようと試みた結果、本来なら馬頭星雲よりも赤味が弱くオレンジの色調になる火焔星雲が随分と赤くなってしまっている。やはり、フィルターなしの撮影も入れてブレンドした方が良さそうだ。しかも、コマ毎の露光時間が比較的短かったため星雲の細かい構造が出ておらず、フラット補正で画質が平滑になった分だけノッペリした仕上がりになってしまった。いくらフラットが効いたからと言ったって、強調処理を欲張り過ぎると不自然になるなあ・・・。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-02-01 23:44 | 手持ち撮影にこだわる訳

画像処理で蘇る星雲!(その10-M33銀河)

b0167343_1412722.jpg画像処理のやり直しシリーズは、前回と同じく昨年8月の新月期に撮影したM33銀河星雲の画像。

淡い星雲なので、この当時としては相当にがんばって露光時間をかけて撮影し、コマ数も稼いだ対象だ。また天頂方向の対象なので光害の影響は少ない。しかし、外側の淡い腕の部分も持ち上げようと、画像処理で強調処理をキツめに施した結果、星が膨化して明るさが飽和してしまった。

その後に、簡易のフラット補正を追加してみたが、星の飽和状態は当然ながら緩和できていない。しかも、光軸のズレがなぜか強く、フラット補正の効果もいま一歩だった。

そこで、もう一度コンポジットの過程のコマに汎用フラット画像による補正を行った上で、コンポジットをやり直した。その上で、星マスク処理、そしてHDR処理を加えてみた。その結果・・・
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かけた手間に比べて、それほど劇的な効果は出ていないが、以前よりは背景がフラットになって自然な仕上がりになった。また、背景の星もうるさい感じがなくなってスッキリしたし、HDR処理の効果で銀河の微妙な色彩がいくらかは浮き出てきたようだ。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-01-26 23:44 | 手持ち撮影にこだわる訳

画像処理で蘇る星雲!(その9-NGC7293らせん星雲)

b0167343_1131655.jpg画像処理のやり直しシリーズ。昨年8月の新月期に撮影したNGC7293らせん星雲の画像。

この時期としては空の条件が良かったものの、まだまだ透明度の低い季節。しかも、高度が非常に低い天体なのに、撮影開始が南中時刻を過ぎてからになってしまった。そのため、撮影の後半は低空の靄で次第に星雲の写りが低下していくのが、カメラのバック・モニターでも確認できるような条件だった。撮影したコマ数は多かったが、各コマの露光時間が短い上にISOの設定は高かったため画質も低かった。それでも、Canon PowerShot S95は赤系統の星雲に強いことから、なんとか持ち上げて仕上げたのだが、背景カブリと周辺減光が酷い出来上がりになっていた。

この画像、星雲の淡い部分まで出せるとは思わないが、フラット補正で光害カブリが緩和されれば、いくらかは見映えがするのではないかと考えて、汎用フラット画像による処理と、星マスク処理、そしてHDR処理を加えてみたところ・・・
b0167343_21124575.jpg
もともとの写りが良くないので、「蘇る」というほどの劇的な効果は出ていないが、フラット補正の効果でそれなりにスッキリした仕上りになった。今年の秋は、LPS-P2とV4フィルターも使って、ぜひじっくりと撮影してみたい対象だ。

追記
Kameさんから、もう少し星雲の明るさを持ち上げてみたら!とのご指摘を頂いた。しかし、上の画像は、過剰なフラット補正の影響で星雲の淡い部分が削られてしまっていて、強調処理を追加すると不自然な感じになってしまった。

そこで、一番上の画像まで戻って星を消し、星雲の部分も周囲の背景を切り貼りすることで覆い隠して、フラット画像を作ってみた。それを使って一番上の画像の背景ムラを減算し、その画像をベースにして強調処理を施してみた。
b0167343_133973.jpg
少々手間はかかったが、背景はそこそこフラットに出来た。スタートの画像の段階で既に星が過飽和になっているので、星がややうるさい感じはするが、星雲を明るくすることができて中心部の青い色も少し持ち上げられた。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-01-23 23:55 | 手持ち撮影にこだわる訳

画像処理で蘇る星雲!(その8-M8干潟星雲)

b0167343_15215293.jpg夏の天体の画像処理のやり直しシリーズもこれが最後。昨年のゴールデン・ウィーク前半に撮影したM8干潟星雲の画像。

空の条件は良かったものの、高度がかなり低い天体であることに加えて、富士見高原から見て甲府盆地の方向にあるために光害の影響を受け易く、背景カブリが結構強かった。それでも、Canon PowerShot S95は赤系統の対象はかなり良く写るので、画像をアップした当時としてはベストに近い仕上がりの画像だった。

ただ背景の星々の色は飛んでしまっているし、星雲本体の色合いも単調なピンクで、今となっては深みと言うか奥行きに欠ける。

この画像に、汎用フラット画像による処理と、星マスク処理、そしてHDR処理を加えてみたところ・・・
b0167343_21295883.jpg
やはりスーッと引き締まって、いい感じになった。ただ、眼視で確認できるのは星雲の明るい部分だけなので、それを視野の中心に置いてしまって構図的には失敗しているのは修正不可能だが・・・
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by Nikon8cmtelescope | 2013-01-14 23:06 | 手持ち撮影にこだわる訳