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禍い転じて・・・・(その1)

日曜日の夕食後に眠ってしまって、ふと目を覚ますと雲1つない夜空だった。夕方には雲が空を覆っていたので、星空はすっかり諦めていたのだった。風もなく透明度も良好で絶好の観望条件だ。しかし、家のデジカメは子供が旅行に持っていってしまっていた。そこで職場のコンパクト・デジカメを急いで借りてきた。

望遠鏡を出して南中した木星を覗いてみると、気流が安定していて縞模様の濃淡がシャープに見える。見ている間に木星の裏側に隠れていたガリレオ衛星が2つ、次々に姿を現した。ところが、どう調整しても写真は露出オーバーになってしまい、縞模様が明るさに完全に埋没してしまう。こんなに素晴らしい条件なのに・・・となかなか諦めがつかない。

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いろいろとカメラの機能を確認しているうちに、家のデジカメとは違って長い露出時間の調整は簡単に出来ることがわかった。そこで望遠鏡をこと座のM57リング状星雲に向けると、大して期待もせずにISOを1600に設定し露出時間は3秒で試しに写してみた。すると、驚いたことに星雲がちゃんと写って見えるではないか。

b0167343_0493790.jpg力加減に注意すれば低倍率だと3秒の露出でも比較的手ブレは目立たずに撮影できた。撮影した中から手ブレの少ない3枚を選びコンポジットしてみたところ、濃淡があって左上と右下が少し暗く唇のように見えるM57星雲の特徴的な形状をきちんと捉えている事が確認出来た。

コンパクト・デジカメを手持ちで接眼レンズに押し付けて、リング状星雲を撮影しようなどと考えた者はおそらく他にはいないだろうと思う。もしかしたら、世界で初めてではないか。すっかり気持ちは前向きになり、他の比較的明るい星雲の撮影も試みてみた。

(撮影したメシエ天体 通算1/107個)
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by Nikon8cmtelescope | 2009-08-19 00:54 | 星雲