カテゴリ:星雲( 181 )

2014年 撮影初め

1月4日の晩に、みずがき湖に2014年最初の撮影に出かけました。現地に到着してみると、やまねももんがさんが既にいらしていました。お会いできそうな予感がピタリと当たり、とても爽快な気持ちになりました。

北風が少しありますが、空の透明度は良好です。組み上げたNikon 8cmでM42オリオン星雲を見てみると、鳥が羽を広げたような美しいベールだけでなく、トラペジウムの星たちもスッキリと見えて、透明度だけでなく気流も安定しているようです。やまねももんがさんには、M78星雲も一緒に見てもらいました。

さあ、2014年の最初の対象を何にしようかと迷っていると・・・「この透明度なら散光星雲でしょ!」と、やまねももんがさんから提案がありました。「それなら馬頭星雲にしようかなあ・・・」と迷っていると、「そう、今年は午年ですからね!」とフォローが入りました。なんだか、ストンと腑に落ちました。

早速に望遠鏡を向けてみると、なんとアルニタクの傍らに「燃える木」の存在が眼視でも確認できました!!気合いを入れて手動ガイドを始めてみると、どうも極軸合わせが良くないようです。しっかりと露光時間をかけたい対象ですから、妥協せずに振り出しに戻って機材を組み上げました。そんな訳で、撮影開始は日付が変わってからになってしまいました。

80秒から100秒、そして128秒へと露光時間を延ばしていきますが、次第に季節風が強くなってきて風で追尾エラーも目立つようになってきました。しかも、だんだんと高度が下がってくるとともに、道路沿いの街灯の影響も受けるようになってしまいました。そこで、途中からLPS-P2フィルターを付けましたが、間もなく近くの小山に隠されてしまいました。

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2014年1月5日 0:02 - 2:16 瑞牆山山麓みずがき湖畔
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間80秒; ISO 3200-1000) x 8コマ + (露光時間101秒; ISO 1000) x 2コマ + (露光時間128秒; ISO 1250-640) x 11コマ + LPS-P2 filter (露光時間125秒; ISO 2000-1000) x 12コマ   全33コマ積算露光時間 63分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク + HDR補正


残念ながら昨年秋に撮影した馬頭星雲には、露光時間をかけた割には及びませんでしたが、とにかく縁起物!ですから良しとしましょう。

ちょうど撮影を終えたところで、やまねももんがさんが記念写真を撮って下さり、それから星雲・星団をいくつか一緒に観望して、やまねももんがさんは撤収されました。寒かったけれども、とても楽しい2014年のスタートになりました。

2013年の前半はメシエ天体制覇の呪縛で苦しみながらの撮影でしたが、2014年はじっくりと腰を据えて1つ1つの対象に向き合って行こうと思っています。今年も、よろしくお願いいたします!!
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by Nikon8cmtelescope | 2014-01-13 01:47 | 星雲

しし座のトリオ 2014

コンデジを使ってコリメート撮影をはじめたのが2009年の1月だったので、いつの間にか5年が過ぎようとしている。最初は月と惑星そして二重星だけが対象だったが、いつの間にか星雲がメインの対象になってしまった。手動ガイドということもあるしコンデジの画質の限界もあって、比較的短時間の露光でコマ数を稼いだ上でコンポジット処理をするという手法が確立された。

しかし、淡い対象を撮影するにはコマ当たりの露光時間を長くする必要があるし、微細な構造を出すには手動追尾の精度を上げる必要がある。しかし、露光時間を延ばせば、手動追尾の難易度が上がるため、これまでは1分前後の露光時間がどうしても中心になっていた。

しし座にあるM65/M66/NGC3628の三つの銀河は、個々の銀河が比較的大きい上にそれぞれ個性的な姿をしている。その上、ちょうどNikon 8cmと30mm接眼レンズとの組み合わせでバランス良く同一視野に収まる。ただ、細かい構造まで写し出すには気流が安定している必要がある。

年末休暇は快晴が続いたため、星に導かれるように例年以上の集中力で年賀状を書上げると、家族に呆れられながら撮影に出かけた。夜半を過ぎると、しし座が東の空に高く上ってきて、早くもトリプレットの存在が気になった。

Nikon 8cmを向けてみると、一番暗くてメシエが見逃したNGC3628も存在が確認できた。一旦Nikon 8cmを木星に向けて気流を確認してみたところ、ゆらぎも目立たず安定している。そこで、コマ毎の露光時間は長めにするつもりで、撮影を始めた。

さしあたり1分露光で、ピントを追い込みながら手動追尾の感覚に慣れるようコマ数を重ねた。バックモニターで確認する画像は、確かにシャープで気流は安定している。しかも、極軸合わせもマズマズで赤道儀のバランスも良好。気持ちよく手動ガイドできたので、露光時間を80秒にした。

途中でバッテリーが尽きて交換したが、コンデジを接眼レンズに再装着しテスト撮影してみると、交換前とほぼ同一の構図になった。構図を微調整した上で、露光時間を101秒に延ばして薄明までコマ数を重ねた。最終的に53コマを撮影して、積算の露光時間は68分。コマ平均の露光時間は80秒弱になった。だいたい狙い通りの露光時間をかけることができた。

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2013年12月31日 2:54 - 5:37 瑞牆山山麓みずがき湖畔
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間40秒; ISO 3200) x 3コマ + (露光時間64秒; ISO 2000-1000) x 20コマ + (露光時間80秒; ISO 1250-640) x 16コマ + (露光時間101秒; ISO 800-500) x 14コマ   全53コマ積算露光時間 68分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク + HDR補正


前回撮影した時には、追尾精度やピント合わせが当時としては最高レベルと思ったのだが、今回はそれを大きく上回るシャープな画像になった。また、コマ毎の露光時間が長くなったために、銀河の外側の淡い部分も良く写っている。

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中心部をトリミングしてみたが、ここまで引き伸ばすと、さすがに粗も目立ってくる。

対象にもよるが、無理に2分越えの露光時間を入れなくても、合計の露光時間が1時間を超えて、なおかつコマ毎の露光時間が平均で1分を超えるようにすれば、まずまずの写りが楽しめることは間違いないと思う。これからの撮影の目安にしたいと思う。

追伸:1月13日 画像処理し直したものをアップしてあります。
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by Nikon8cmtelescope | 2014-01-03 18:41 | 星雲

M42オリオン星雲 2013-3

オリオン星雲は、飛び抜けて明るく大きくて繊細で形も整っていて、そこに色彩の変化の妙も加わり間違いなく全天でトップの美しい天体だ。ところが、明るくて良く写るために、たいていシーズン前半のしかも条件があまり良くない晩に、撮影してしまいがちだ。真冬の澄み切った空で撮影しなくては・・・と思いつつも、条件が良いとついつい暗い対象に望遠鏡を向けてしまう。

そんな訳で、2013年の最後は何を撮影しようかと考えた時に、絶対にオリオン星雲にしようと以前から決めていた。そして御用納めの終わった晩に、八ヶ岳から下ってくる季節風を逃れてみずがき湖に向かう道中で、絶対に他の天体に浮気しないと心に誓った。ちょうどオリオン座が南中を過ぎた時刻で、オリオン星雲を撮影するにはうってつけのタイミングだった。季節風を避けるために、駐車場の一番西の端に陣取った。

寒さを覚悟して来たが、山がうまく風を遮ってくれていて、気温は氷点下5度でも思ったより暖かく感じた。ただし上空の気流は不安定で、ためしに木星に望遠鏡を向けてみたが、高度があるにもかかわらず川底の石を見ているかのように、ユラユラとせわしない。

実際に撮影をはじめてみると、やはり気流の影響か星が膨化して写る。そんな中、少しでもシャープな像になるように、撮影を繰り返しながらフォーカス合わせに全力を上げた。嬉しいことに、撮影を繰り返してもガイド星が気持ちよく十字線の真上に戻ってくる。極軸合わせが、滅多にないくらいキマッタようだ。

露光時間を段階的に延ばして80秒で8コマ撮影したところで、寒さのためか早々にコンデジのバッテリーが尽きた。バッテリーを交換し、コンデジの光軸が交換前と重なるように調整して、100秒露光で手動ガイドを再開した。極軸が合っているので、もっと露光時間を延ばすことは可能だったが、ガイド精度の低下のリスクと天秤にかけて、100秒露光までとした。

最後に、いつもと違う試みとして、LPS-V4フィルターを装着して段階的にISOを落としながら星雲の明るい中心部まで色を出そうと撮影をはじめた。ところが、予定の枚数に達する前に、手前の山にオリオン星雲が隠れてしまった。風よけにはなったが、山に近づき過ぎてしまったようだ・・・

極軸がほぼ完璧に合っていたので、個々のコマのズレがほとんどなくて、そのままコンポジットできるぐらいだった。しかし、半数以上のコマに人工衛星の軌跡が写っていたので、画質は若干低下するが連続する2コマ同士で比較暗合成して人工衛星の光跡を消した上で、通常の合成を行った。できあがった画像では、良好な極軸合わせの成果として接眼レンズの視野がシャープな円形になって現れた。
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2013年12月29日 0:18 - 2:36 瑞牆山山麓みずがき湖畔
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200-2500) x 6コマ + (露光時間40秒; ISO 2500) x 4コマ + (露光時間50秒; ISO 1250) x 4コマ + (露光時間64秒; ISO 1000-640) x 13コマ + (露光時間80秒; ISO 640-500) x 8コマ + (露光時間100秒; ISO 640) x 9コマ + LPS-V4 filter(露光時間40秒; ISO 3200-1600) x 8コマ   全52コマ積算露光時間 54分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク + HDR補正


前回、月明かりの中で撮影した画像と同一の構図になるようにトリミングしてみた。
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一見するとあまり差がなくてガッカリしかけたが、よく見ると前回に比べて星雲の周辺部の淡い部分が良く出ているし、赤い部分と白っぽい部分のコントラストも良く出ている。また、暗い星まで色の違いも含めて良く写っているのは長い露光をかけた効果だろう。ただ、気流が不安定だった分、極軸合わせや追尾が良好だった割には星が膨化している。そして何と言っても、LPS-V4フィルターを装着した上でISOを抑えたコマが撮影できず、星雲の中心部が飽和してしまったのが残念だ。

次回への課題が残ったものの、2013年の最後を飾る写りにはなったと思う。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-12-30 14:58 | 星雲

らせん星雲 2013-2

秋の空の残り物をアップ・・・

ようやく澄み切った秋らしい夜空になったので、月が出るまでに撮影しようと、いつもより早い時間に現地に到着した。透明度が良かったので、ほんとうは予定していなかったのだが「らせん星雲」についつい望遠鏡を向けてしまった。眼視でも存在が確認できたので、コンデジを装着してコリメート撮影を開始した。

ところが、時間帯が早いためか街明かりの影響が強くて意外と写りが良くない。それでも粘って撮影していたが、高度が低くなって来てからLPS-P2フィルターを装着して撮影してみたら、背景カブリがグンと減って引き締まった姿がコンデジのバックモニターに現れるようになった。

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2013年10月27日 21:32 - 23:32 八ヶ岳山麓富士見高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200) x 8コマ + (露光時間40秒; ISO 3200-2000) x 4コマ+(露光時間50秒; ISO 2000-1600) x 4コマ + (露光時間64秒; ISO 1600-1250) x 4コマ + (露光時間80秒; ISO 1250-1000) x 4コマ
LPS-P2 filter (露光時間20-50秒; ISO 3200) x 4コマ + (露光時間64秒; ISO 3200-2000) x 18コマ+(露光時間80秒; ISO 2500-1600) x 4コマ  全48コマ積算露光時間 47分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


LPS-P2フィルターのおかげでコントラストが出たので、かなり強く星雲を持ち上げて処理した。夏のはじめに富士山山麓で写した時より多少は良く写ったものの、富士見高原は南側が随分と明るくて、南天に低い対象には向かないようだ。せっかくの好条件を生かすには、やはり天頂付近の対象を狙うべきだった・・・


追伸
画像処理をやり直した。周辺部の星像を改善させるため、星雲部分にNo filterで撮影したコマの星像を重ねる形で処理した。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-12-19 01:06 | 星雲

M78星雲 2013

随分と前に撮影したけど、季節的には旬の対象をアップ・・・

10月の連休は台風一過で比較的天候が安定していて久しぶりの好条件が期待できそうだったが、出張と重なってしまった。出張帰りの飛行機と列車では睡眠時間の確保に努め、戻ると大急ぎで準備を整え家を出た。まずは、GPV予報が一番良さそうだった富士北麓の育樹記念公園に向かった。月没の直前に到着したが、曇っていて星はほとんど見えない。ただ、待っていれば晴れてきそうな気配はある。しかし、近くの遊園地で何かイベントが行われているようで、レーザー光線によると思われる閃光が繰り返し空を明るく照らした。

このままだと晴れても影響は必至と思われる。そこで車を取って返して富士山の西にある朝霧高原へと向かった。途中、樹海では雨がパラつき、樹海を抜けたと思ったら霧が出た。しまったとは思ったが目的地までとりあえず向かった。すると目的地直前で霧が切れ出して、着いてみれば富士山の方向はマズマズの星空だった。ヤレヤレと安堵したものの、北半分が曇って北極星が確認できず赤道儀が組めない。北極星が現れて望遠鏡を組み上げられた時には、午前2時を既に過ぎていた。

一番空が安定していた富士山方向のM78星雲を対象に決めて撮影を始めた。しかし、オリオンをかすめるように流れている冬の銀河が次第に見えにくくなり、バックモニターで確認できるM78星雲の写りもどんどん悪くなってきた。仕方がない小休止だ。それでも、コンデジはそのままにガイド星を追っていると、午前3時を過ぎて少しずつ空が安定してきて撮影を再開することが出来た。もう獅子座の頭部と一緒に昇ってきた火星が随分と高くなっているが、火星とランデブーするアイソン彗星は諦めてM78を薄明過ぎまで追いかけた。

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2013年10月13日 2:20 - 4:51 富士山麓朝霧高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間40秒; ISO 3200-1600) x 21コマ + (露光時間50秒; ISO 3200-2500) x 8コマ+ (露光時間64秒; ISO 3200-1600) x 11コマ + (露光時間80秒; ISO 2000-1600) x 12コマ 全53コマ積算露光時間 49分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


M78は昨シーズンに何度も撮影し、その度に打ちのめされた対象だ。今回は、空の条件が悪かったにもかかわらず、比較的良く写ったのは天頂ミラーの違いだろう。それでも背景カブリがキツくてフラット処理でだいぶ削ってしまった。できれば冬の澄んだ空で、再挑戦しておきたいと思うが・・・

追伸
画像処理をし直したのでアップした。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-12-16 00:39 | 星雲

馬頭星雲 2013

ちょっと前に撮影した対象だけど、この季節らしいものをアップ・・・

10月最初の週末は久しぶりに星空が期待できそうな新月期なのに、仕事と重なってしまった。日曜日の晩は家に着くと大急ぎで機材を車に積んで出発した。向かった先は、GVP予報で一晩中の快晴が約束された瑞牆山。1対象に2時間強費やすとして、なんとか2天体が写せるかどうかギリギリの感じ。そうすると最深部まで行くよりは、お天気次第では途中のみずがき湖に陣取ることも考えながら山道を走っていった。

ところが、みずがき湖は完全な曇天。予報とは少し違う。それでも上まで行けば晴れるだろうと信じて、そこから約20分ほどかけて目的地に到着した。しかし星が見えないのは同じだった。それでも30分もしないうちに晴れ間が広がって、秋の銀河が見えだした。上空の透明度は上々だ。よしよし、そうこなくちゃあ。

北極星を確認して望遠鏡を設置すると、最初の対象をNikon 8cmに導いてコリメート撮影を開始した。あれ、ガイド星が見えにくくなったなと思って空を見上げると、雲が広がっている。2コマ撮影しただけで、完全に曇ってしまった。風も止まり、天気が動き出す気配は感ぜられなくなった。

そのうち北西方向に少しだけ星が見え出した。八ヶ岳山麓は晴れているのだろうか・・・。しびれを切らして移動しようかと撤収しかけた時に、少し風が動き出して瑞垣山の上に木星が見えた。待っていたら、少しずつ東の雲が薄くなってオリオン座が見えるようになった。もう時間的に2天体を撮影するのは無理なので、馬頭星雲をじっくり明け方まで撮影することにした。

馬頭星雲はアルタニクがガイド星としてそのまま使えるので、Nikon 8cm本体とガイド鏡のミニ・ボーグを平行に据え付けてあれば、そのまますぐに撮影が始められるのも利点だ。もっとも、アルニタクの明るさが画像上では邪魔になるのだが・・・。途中で何度か雲に覆われて撮影を中断せざるを得なかったものの、次第に空が安定してきて露光時間を段階的に延ばしていった。

2分越えから160秒露光まで延ばした時、バックモニターの画像が期待したほどの写りでないことが気になった。鏡筒に触れてみると、馬頭星雲の撮影をはじめたころは乾いていたのが、薄らと汗をかくように結露しはじめている。対物レンズにはカイロが縛り付けてあるので、もしかしたら天頂ミラーが結露したのだろうか?豆ドライヤーを吹き付けて撮影し直したら、やはり写りが良くなった。どうも、この新しい天頂ミラーは結露しやすいようだ・・・。

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2013年10月7日 1:48 - 4:39 山梨県瑞牆山山麓
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間40秒; ISO 3200-2000) x 9コマ + (露光時間50秒; ISO 3200-2500) x 8コマ+ (露光時間64秒; ISO 3200-2000) x 8コマ + (露光時間80秒; ISO 3200-2000) x 7コマ+ (露光時間101秒; ISO 3200-2000) x 6コマ + (露光時間128秒; ISO 2000-1250) x 4コマ+ (露光時間160秒; ISO 1250-1000) x 2コマ 全44コマ積算露光時間 55分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


出来上がりの画像は結露の影響か少しコントラストに乏しいが、昨年に1分露光でno filterとLPS-P2 filterを装着して各50コマ以上を稼いで112コマをコンポジットした画像よりも断然良い。特に火焔星雲と青いNGC2023の写りが遥かに良くなっている。今回はfilterを使っていないのと、コマ毎の露光時間が前回よりも長いことが効いているのだろうが、新調した天頂ミラーの性能が高いことも理由の1つだろう。ただし、天頂ミラーの結露対策を考えなくては・・・
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by Nikon8cmtelescope | 2013-12-04 22:35 | 星雲

IC1318星雲 2013

アイソン彗星の末路に肩を落としつつ、夏に撮影した赤い星雲シリーズ・・・

カシオペヤのNGC281を撮影し終えて、次にNikon 8cmを向けたのは、はくちょう座のサドルの近くに広がるIC1318星雲。北アメリカ星雲と迷ったが、どうにか視野内に収まるということで選んだ。

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2013年8月15日 2:20 - 3:33 八ヶ岳山麓野辺山高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200) x 8コマ + (露光時間40秒; ISO 3200) x 8コマ+ (露光時間50秒; ISO 3200-2500) x 8コマ+ (露光時間64秒; ISO 2500-2000) x 14コマ+ (露光時間80秒; ISO 2000) x 4コマ+ (露光時間101秒; ISO 1600-1250) x 4コマ 全46コマ積算露光時間 43分 
ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


割と濃淡に乏しい単調な仕上がりになってしまった。また、星雲が視野内いっぱいに広がっているため、フラット補正用の星なし画像を作るのが非常に難しく、周辺部分の処理がうまくいっていない。それでも、不思議な妖しい雰囲気のある星雲の魅力を、ある程度は引き出すことができた。

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2013年8月15日 1:15-1:21 八ヶ岳野辺山高原
Canon S90 ISO 3200 15sec固定撮影(オートダーク減算) x 10コマ
星に合わせてコンポジット処理+星マスクによる強調処理+簡易フラット補正+HDR処理
前景の樹影は、前景に合わせて5コマをコンポジットした画面をハメコミ合成

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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-30 06:46 | 星雲

NGC281星雲 2013

天候不順に祟られたこの夏。数少ない成果をアップする・・・

どうやらこの夏の八ヶ岳周辺の天気は、場所によって随分と差があるようで、GPV予報が良い方向にハズレる傾向があると深読みし、前々日の晩にカメラを忘れた悔しい気持ちまで車に積込み、野辺山高原を目指した。

先日に訪れた時よりも雲が多く、途中までは星が全く見えない。それでも、まあ行ってみるかと八ヶ岳方面に登りはじめた。そして林道の突端近くまで来たら、なんと晴れていた!透明度は先日よりも落ちるが、林の中から見上げる空には雲はない。
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2013年8月14日 23:46-23:52 八ヶ岳野辺山高原
Canon S90 ISO 3200 15sec固定撮影(オートダーク減算) x 10コマ
星に合わせてコンポジット処理+星マスクによる強調処理+簡易フラット補正+HDR処理
前景の樹影は、前景に合わせて5コマをコンポジットした画面をハメコミ合成


カシオペヤのWが高度を上げていたので、その付け根にあるNGC281に狙いを定めた。そう、前々日の晩のリベンジだ。カメラの特性からして、赤い星雲なら多少は透明度が低かろうと写るだろうと考えての選択だ。眼視では存在の確認ですら困難な対象なので、星雲周辺の星の並びを手がかりにNikon 8cmを向けた。

淡い対象なので、露光の積算が60分になるように露光時間を段階的に延ばしながらコマ数を重ねていった。幸い赤道儀のご機嫌は良くて、気持ちよく手動追尾を続けることができた。そして、雲に覆われる事もなく、予定のコマ数を撮影することが出来た。

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2013年8月14日 23:52 - 25:50 八ヶ岳山麓野辺山高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200) x 12コマ + (露光時間40秒; ISO 3200) x 10コマ+ (露光時間50秒; ISO 3200) x 16コマ+ (露光時間64秒; ISO 3200) x 8コマ+ (露光時間80秒; ISO 3200-2500) x 8コマ+ (露光時間101秒; ISO 2500) x 4コマ+ (露光時間128秒; ISO 2000) x 2コマ 全60コマ積算露光時間 57分 
ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


ただし、この星雲に独特の波打つオーロラのような質感を出すことは出来なかった。露光時間はほぼ限界なので、空の透明度が良くなる秋の空が狙い目ということになる。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-23 00:38 | 星雲

M42オリオン星雲 2013-2

天頂ミラーの比較テストをしながら気がついたのだが、この夜の透明度はバツグンで、すぐ近くに月があるというのにM42の美しさはちっとも色褪せなかった。コンデジのバックモニターに現れる星雲を見ていると、なんだかテストだけで切り上げて帰るのがもったいなくなってきた。地面には月明かりで撮影している自分の姿が望遠鏡と一緒になって影絵になっている。それが、なんだか楽しげな気分にしてくれる。口笛でも吹きたい気持ちだ。

月明かりの影響を考えると、長い露光時間はかけない方がいいだろう。40秒露光を基本にして、ISOをさまざなに設定することで、星雲の中心部から周辺の淡い部分までカバーするようにした。星雲の美しい色合いが失われないように、月明かりはあってもフィルターは使用しなかった。今までは、ついつい小三ツ星を視野に入れたくなったのだが、この夜はM42の本体がバランス良く中央に広がるような構図に調整した。短時間露光でISOを低めに設定して撮影したコマでは、星雲の中心部分しか写らないので星雲が中心部を外れているように見えてアレッ!?と思うのだが、さすがに何度も向き合ってきた対象だけあって、冷静に判断できた。

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2013年10月28日 3:16 - 4:42 八ヶ岳山麓富士見高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間10秒; ISO 1250-1000) x 8コマ + (露光時間20秒; ISO 2000-1000) x 16コマ+(露光時間40秒; ISO 2500-1000) x 37コマ + (露光時間64秒; ISO 1000-800) x 4コマ 全65コマ積算露光時間 36分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理 + 中心部約90%を円形にトリミング


コンポジットしてみると、月明かりの影響かいつもより画像に深みが感じられないようだ。周辺部も明るく写っていて無理にフラット補正をかけようとすると、星雲の淡い部分が削られてしまう。そこで周辺部は少しトリミングして、HDR処理をやや強めに効かせてメリハリが出るように仕上げてみた。ピントと追尾精度に若干不満はあるものの、月夜にここまで写るなんて、さすがは全天で随一の対象だけのことはある。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-18 00:25 | 星雲

M33銀河 2013

8月の新月期もスッキリと晴れないまま過ぎようとする中で、遠方からのお客さんを八ヶ岳まで星見物に案内する約束を以前からしていた。当日の天気予報は微妙ではあったが、随分と前から計画していたことだったので、野辺山高原に出掛けた。

案の定、清里を過ぎて野辺山まで来た辺りでは雲間から時々星が見えるような天気だった。しかし、どうも雲は低いところにあるようなので、思い切って八ヶ岳方向に林道を走って高度を上げていった。するとどうだろう、夢から覚めたのか夢の世界に入ったのか、とにかくスッキリとした星空が広がっていた。

客人達には、天の川はもちろん、Nikon 8cmでアルビレオ、M11、M13、M27、M57、二重星団、M31・・・と星雲・星団を楽しんでもらうことができた。満足した様子の客人を宿所に送り届けると、車をとって返して再び野辺山高原を登った。幸いまだ晴れていて、東の空には昴が昇っていた

双眼鏡で確認するとM33がかなり良く見えている。透明度は意外と悪くないようだ。急いで準備を整えると、コリメート撮影を始めた。コマ数を重ねて露光時間が長くなり、次第に星雲の淡い外周部分まで写るようになると、中心をやや外していることに気が付いたが、もう調整し直す時間が残っていない。そのまま撮影を続けた。

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2013年8月11日 2:31 - 3:42 八ヶ岳山麓野辺山高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200) x 9コマ + (露光時間40秒; ISO 3200) x 8コマ+ (露光時間50秒; ISO 3200) x 11コマ+ (露光時間64秒; ISO 3200-2500) x 12コマ+ (露光時間80秒; ISO 2500) x 5コマ 全45コマ積算露光時間 39分 
ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


案の定、銀河の腕の淡い部分が周辺減光のところにかかってしまい、フラット補正用の星消し画像の作製に難渋することになったが、昨年の画像よりは随分とよくなった様に思う。

追尾やピントが今回の方が良かっただけでなく、星雲の淡い部分もよく出ているように思う。画像処理の技術が向上したこともあるが、露光は昨年の方が長かったので、新調した天頂ミラーの効果が出ているのだろう。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-04 23:05 | 星雲