新しい天頂プリズムの実力やいかに・・・

新しく購入したKasaiのDx天頂プリズムのおかげで、写りが良くなった!!と幸せな気分でいたら、くっしーさんから直接に比較してみて!という冷静な指摘があった。ウ〜ン、ちょっぴりコワイ気もする・・・。

10月27日の晩は下弦の月で、日付が変わる頃には月が昇ってきた。この夜の富士見高原の空は透明度が高くて、しばらく粘って撮影していたが、東側の山の上に月が顔を出すと、さすがに諦めた。さて撤収と思ったのだが、くっしーさんの宿題を思い出した。月明かりはあるが、やってみよう。

M31アンドロメダ銀河にNikon 8cmを向けると、いつもの通りCanon PowerShot S95で新旧の天頂プリズムを使ってコリメート撮影してみた。ISOは1000に固定して、露光時間を20秒、32秒、40秒、50秒にして、それぞれ手動ガイドの1枚撮りを並べてみた。
b0167343_23292331.jpg

20秒露光でアンダー気味だと、新しい天頂プリズムの方が明るく写っているのがわかる。50秒露光だと、月明かりの影響かISOが1000でも背景が露光オーバー気味になって、画像の明るさには余り差がないように見える。しかし、新しいプリズムの方が銀河の色が良く出ているし暗黒帯のコントラストもスッキリしているようだ。

オリオン座のすぐ東側には月が明るく輝いているが、双眼鏡でM42オリオン星雲を試しに覗いてみると結構スッキリと見えている。そこで、同じようにコリメート撮影して比較してみた。
b0167343_043785.jpg

20秒露光で比較すると、新しいプリズムの方が周辺の淡い部分が良く写っているし、新しいプリズムの32秒露光が旧プリズムの40秒露光と同じぐらいの写りに見える。アップした小さな画像ではハッキリしないが、50秒露光を比較するとM42とM43の間の暗黒帯のコントラストが新しいプリズムの方がシャープに出ている。

だいたい露光時間なら2割増し、ISOだと一段階落としたシャープさが得らる効果が確認されて、なんだかホッとした。

追記:私の完全に認識不足でした。今回新たに使用している「天頂プリズム」は「プリズム」ではなくて「ミラー」でした。最初は、なぜみなさんが「ペンタプリズム」のことだと思われるのか、さっぱり理解できませんでした・・・。「Dx天頂ミラー99%」を使用しています!
[PR]

by Nikon8cmtelescope | 2013-10-30 00:27 | 手持ち撮影にこだわる訳

Nikon 8cmアーカイブス(8)

第八弾は、春の星雲・星団シリーズ。
真冬の寒さの中で頑張って手動ガイドした作品群。

b0167343_119796.jpg
(以下をクリックすると、掲載された記事に飛びます)
M81/M82銀河
NGC4565銀河
M97ふくろう星雲
しし座のトリオ
M3球状星団
M13球状星団
[PR]

by Nikon8cmtelescope | 2013-10-29 03:37 | アーカイブス

M31アンドロメダ銀河 2013

7月初旬の空も夜半過ぎには東の空には秋の星座が昇ってくる。沈み行くアンタレスを見送り振り返ると、アンドロメダ銀河が肉眼でも確認出来た。去年は、最長で4分を越える露光にも試み、26コマで積算露光時間で68分、1コマ平均で2分越えという手動追尾の限界まで挑戦した。さて、今年はどうしたものか・・・

それなら、今年は追尾精度を追求してみよう。ということで、赤道儀のバランスはもちろん、手動追尾しやすいように望遠鏡と体の位置関係をいろいろと調整し、短めの露光時間で撮影を始めた。追尾ハンドルの手加減が飲み込めてくると、露光時間を段階的に延ばした。対象の高度が上がるにつれて赤道儀の動きもスムーズになって、最終的は80秒まで延ばした。

しかし朝の気配の訪れは早く、薄明開始時刻を過ぎても望遠鏡にしがみつき撮影を続けたが、目標とした1時間の積算露光には届かずにthe endとなった。

b0167343_11481618.jpg

2013年7月9日 1:41 - 3:06 八ヶ岳山麓富士見高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間20秒; ISO 2500) x 17コマ + (露光時間32秒; ISO 2000) x 8コマ+ (露光時間64秒; ISO 1600) x 8コマ+ (露光時間80秒; ISO 1250) x 18コマ 全51コマ積算露光時間 39分 
各露光条件でダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


仕上がりは、今年の方が断然イイ。実は、露光時間を短くしても良く写ると言う確信があった。それは、ゴールデン・ウイークが終わってM8干潟星雲を撮影して以来なんとなく感じていたことなのだが、このところ確信へと変わりつつあった。その理由は、天頂プリズムにあった。

長く使ってきたMEADEの天頂プリズムの接続が緩んできてしまったので、出張で上京した際に秋葉原の望遠鏡店に寄った。店員さんは、Kasaiの高反射率プリズムを勧めてくれた。しかし、値段が通常のプリズムの3倍する。果たして値段だけの価値があるものなのか半信半疑だったが、店員さんの「だまされたと思って・・・」という一押しを信じて購入したのだった。去年の秋のことだった。

しかし、装着してみると今までのピント位置とは結構ズレていて使い勝手が違う。そこで、とにかくメシエ天体の完走を済ませるまでは封印していたのだった。それが、M8の撮影から本格的に導入したところだった。M8でオオッっ!?と思い、M106でコレは本物かも!!と感じていたのだが、梅雨に入ってしまった。そして、この梅雨明けの撮影で、その効果を確信したという次第。

よ〜し、この夏はバンバン行くゾッ!!と気合いの入る結果となった梅雨明け早々の2晩だったのだが、懸念通りそれからはスッキリ晴れない暑いだけの夏を過ごすことになってしまった・・・

追伸
画像処理をやり直し周辺部を少しトリミングした。
b0167343_21283433.jpg

[PR]

by Nikon8cmtelescope | 2013-10-24 02:20 | 星雲

バブル星雲(NGC7635)とM52星団

バブル星雲ことNGC7635は、g-logさんのサイトで初めて見て以来いつか写してみたいと思っていた対象だった。台風一過の9月16日の晩は、月明かりが残るうちからLPS-V4フィルターを使って撮影するつもりでいたのだが・・・。

野辺山高原は、予報で湿度が一番低かったので選んで出掛けて来たのだが、台風の大雨でたっぷりと湿った大地に放射冷却現象が加わって急激に気温が低下した。しかも、途中の道中でいつもなら車の窓を開け放って走るところを、油断して窓を閉めたまま走ってしまったので、鏡筒の外気順応が出来ていなかった。Nikon 8cmを据え付けた場所のアスファルトは乾いていたのだが、目印のM52を導入できたと思ったら、鏡筒には雫が垂れるほどの激しい結露。

慌てて鏡筒には懐炉を取り付けたが、みるみるうちに接眼レンズや天頂プリズムまでが曇ってしまった。こんな激しい結露は経験したことがなかった。バッテリーに豆ドライヤーを取り付けて、温風を吹き付けることで、なんとか一旦は解消されたが、すでに時刻は午前2時を過ぎて月は沈もうとしている。結局フィルターなしでコリメート撮影を始めた。

ところが瞬く間に結露してきて、度々撮影を中断しては豆ドライヤーで温風を吹き付けなければならない。撮影を再開して数コマ撮影するうちに、またコンデジのバックモニター画像のコントラストが低下してきてレンズが曇ったことが知れる。しかも、極軸合わせが不良だったようで、たかだか30秒露光でもガイド星が十字線の上をゆっくり移動していくのがわかった。これでは、1分越えの露光は無理だ。

粘り強く撮影を続けたが、とうとうバッテリーが枯渇して豆ドライヤーが止まってしまった。薄明までは少し時間があったが仕方がない。

b0167343_1513046.jpg
2013年9月17日 2:33 - 3:45 八ヶ岳山麓野辺山高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200) x 19コマ + (露光時間40秒; ISO 3200) x 7コマ+ (露光時間50秒; ISO 3200-2500) x 15コマ 全41コマ積算露光時間 27分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


ピント合わせは悪くないハズなのだが、結露の影響に手動ガイド不良が重なり、しかもISOの高い短時間露光なので個々の画質が粗くコンポジットしても解消されなかった。そのため相当に眠たい仕上がりになってしまった。それでも、赤く広がる星雲の中心部に白っぽいシャボン玉のよう輪郭をなんとか辿ることが出来る。倍率的には、M52星団とバブル星雲がバランス良く収まる構図なので、条件の良い晩にぜひ再挑戦したい。

この夜の気温の低下は急激で、薄明前には冬用の上着まで身につけても寒さを感ずるほどだった。機材を撤収して車のエンジンをかけて、フロントガラスの結露をワイパーで取り除けようとしたら、結露が凍り付いていた。

PS1
ちょうどAPODに同じような構図の画像がアップされていた。

PS2
b0167343_035014.jpg
あろうことか、貴重な1コマの中央を堂々と航空機が通過していた。
人工衛星の航跡なら比較暗合成でどうにかなるが
ここまでハデだと、コンポジットには入れられない。

時刻は午前3時47分。
どこからどこに行くのだろうか・・・
[PR]

by Nikon8cmtelescope | 2013-10-20 00:11 | 星雲

台風一過の星空

このところ、更新がすっかり滞ってしまった・・・さて、そろそろ1ヶ月前になるが、9月16日に台風18号が本州を縦断して抜けた深夜に、月明かりを承知で八ヶ岳山麓の野辺山高原まで出かけた。

台風一過で晴れ渡った夜空には、月齢12の月が煌々と輝いていた。標高1200メートルの高原なのに、空の透明度が高い分だけ何だか月がかえって眩しく見えて、星空が随分と寂しく感じられる。農道沿いの空き地に車を停めて、Nikon 8cmを据えて調整しているうちに、月はだいぶ西の空に傾きオリオン座が道向こうの木の上に姿を見せた。

b0167343_1402080.jpg
2013年9月17日 1:15-1:21 八ヶ岳野辺山高原
Canon S95 ISO 3200 15sec固定撮影(オートダーク減算) x 10コマ
星に合わせてコンポジット処理+星マスクによる強調処理+簡易フラット補正+HDR処理
前景の樹影は、前景に合わせて5コマをコンポジットした画面をハメコミ合成


沈みかけた月の明かりで手前の木々が明るく写り、冬の星座であるオリオンとの組み合わせがミスマッチで、ちょっと面白い画像になった。それにしても、この方向は関東平野の街灯りが月明かりを圧倒している。

この夜は、月没が午前2時半で薄明開始が午前4時過ぎ。そこで月明かりがあるうちはLPS-V4フィルターを使用してコリメート撮影しておき、月没後にフィルターなしで撮影という流れを思い描いていた。ところが台風で雨がたっぷり降って湿った大地に放射冷却現象が加わって、望遠鏡への結露がすさまじかった。そのため、結露対策に追われて目的の天体を撮影できないまま時間だけが過ぎていった・・・
[PR]

by Nikon8cmtelescope | 2013-10-15 01:42 | 月・星のある風景