IC1318星雲 2013

アイソン彗星の末路に肩を落としつつ、夏に撮影した赤い星雲シリーズ・・・

カシオペヤのNGC281を撮影し終えて、次にNikon 8cmを向けたのは、はくちょう座のサドルの近くに広がるIC1318星雲。北アメリカ星雲と迷ったが、どうにか視野内に収まるということで選んだ。

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2013年8月15日 2:20 - 3:33 八ヶ岳山麓野辺山高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200) x 8コマ + (露光時間40秒; ISO 3200) x 8コマ+ (露光時間50秒; ISO 3200-2500) x 8コマ+ (露光時間64秒; ISO 2500-2000) x 14コマ+ (露光時間80秒; ISO 2000) x 4コマ+ (露光時間101秒; ISO 1600-1250) x 4コマ 全46コマ積算露光時間 43分 
ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


割と濃淡に乏しい単調な仕上がりになってしまった。また、星雲が視野内いっぱいに広がっているため、フラット補正用の星なし画像を作るのが非常に難しく、周辺部分の処理がうまくいっていない。それでも、不思議な妖しい雰囲気のある星雲の魅力を、ある程度は引き出すことができた。

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2013年8月15日 1:15-1:21 八ヶ岳野辺山高原
Canon S90 ISO 3200 15sec固定撮影(オートダーク減算) x 10コマ
星に合わせてコンポジット処理+星マスクによる強調処理+簡易フラット補正+HDR処理
前景の樹影は、前景に合わせて5コマをコンポジットした画面をハメコミ合成

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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-30 06:46 | 星雲

ラブジョイ彗星 3

薄明のアイソン彗星を何とか撮影して昼前に起床したために、画像を処理してアップしたり来週の出張の準備をしていたら午前2時をまわってしまった。それなら、もう一度アイソン彗星に会いに行こうかという気分になった。なかなか変化の激しい彗星なので、驚くような変身を遂げている可能性だってないとはいえないなあ、なんて考えたら眠気が吹き飛び身体中が熱くなってきた・・・

前日の場所に着いたのは午前4時。空は前日と同様に澄んで月が煌々と輝いているが、盆地の底にうっすらと靄があるようだ。反対側の稜線が少し霞んでいる。この場所は標高500メートルなので、標高250メートルぐらいの自宅周辺よりは空に近いが、盆地の淀んだ大気の上に出るには不十分だ。残念ながら、これより山側は拓かれておらず眺望が得られる場所はない。

前日と同じ場所に機材を展開し、同じようにラブジョイ彗星をテストを兼ねて撮影して薄明を待った。薄明を前に野生動物が活発に活動を始めているようで、もう聞き慣れた鹿の叫び声に加えて、おそらくサルだろうと思われる不気味な声が随分と近くから聞こえドッキとしたりした。

午前5時を過ぎてアイソン彗星の出現に備え機材を調整する。前日よりも少し早く向うの山の稜線の直上に水星を確認した。刻々と東の空が白んでくるが、水星は遅々として高度が上がらない。この日は、水星に遅れて昇ってくる土星とほぼ同じ高度でアイソン彗星が姿を現すハズだった。

水星を確認して15分ほど経た午前5時半ごろ稜線の上に土星の姿を確認した。すぐ近くに3等星も見えているが、どうしてもアイソン彗星が見つからない。結局、白みゆく空の中に彗星の姿を確認することはできなかった。

前日に早々とお別れの挨拶をしてしまって、それでも未練がましくやって来たのだが、この日は条件が難しすぎた。ただ、アイソン彗星の光度もあまり上がっていないのかも知れない。果たして大丈夫なのだろうか?こちらに戻ってくるまでに力尽きたりしないだろうか?

前回と同様の方法で処理したラブジョイ彗星の画像をアップしておく。
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2013年11月24日 4:28- 5:02 甲府盆地櫛形山山麓
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間64秒; ISO 400) x 16コマ  全16コマ積算露光時間 17分 
ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いて彗星に合わせて比較暗合成した16コマを星に合わせて通常合成した3コマに比較明合成+簡易フラット補正 + HRD補正

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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-26 01:01 | 彗星

ラブジョイ彗星 2

11月23日の未明はアイソン彗星に先立ってピント合わせもかねてラブジョイ彗星を撮影した。コル・カロリの周辺を双眼鏡で流すと、すぐに彗星が確認できた。どうやら双眼鏡でもうっすらと尾が見えているようだ。

Nikon 8cmに導いてみると、確かに尾が見えているので構図も決めやすい。試写をしながらISOの変化による背景の写り具合やフォーカスを確認して、本命のアイソン彗星を撮影するイメージ作りをした。せっかくなので1分露光で10コマちょっと撮影し、午前5時前にアイソン彗星に備えて撮影を終了とした。割とキレイに写っているのを確認して、たとえアイソン彗星がうまく撮影できなくても、手ぶらでの帰宅とならないで済むと安堵した。

さて、画像処理であるが、彗星の動きに合わせて合成するコンポジット法だと恒星が線状になって、うるさい感じがする。また、月明かりの影響を減らすためフラット補正するには、星を消した画像を作る必要があるのだが、線状の星像は消すのが大変だ。そこで、姑息的ではあるが少し工夫した。

まずは、彗星の動きに合わせて比較暗合成することで恒星を消した画像を作った。次に、3コマ分を星に合わせて合成した画像を用意した。後者の彗星の位置に比較暗コンポジットした彗星を比較明合成することで、点像の星に13コマ分の画像に基づいた彗星を重ねた。これをもとにフラット補正用の画像を作製して、月明かりによる背景カブリを補正した。
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2013年11月23日 4:28- 4:45 甲府盆地櫛形山山麓
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間64秒; ISO 320) x 13コマ  全13コマ積算露光時間 14分 
ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いて彗星に合わせて比較暗合成した13コマを星に合わせて通常合成した3コマに比較明合成+簡易フラット補正


やはり星が点像だとがスッキリした感じになる。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-25 00:22 | 彗星

がんばれアイソン彗星

どんどん太陽に近づいて条件が厳しくなる一方で、明るくなっているハズのアイソン彗星。先週のトライが悲惨だったので、11月23日の明け方にダメもとで出かけることにした。

向かった先は、先日は霞に阻まれ星が見えなかった盆地西側の山との境界。農道の西側にはもう畑はなく、山から下りて来るイノシシ除けの柵が張ってある。今回は透明度も良く、盆地の美しい夜景の向こう側には東側の山地と富士山のシルエットがスッキリと確認できる。農道の端に機材を展開して準備を整えた。

時刻が午前5時を過ぎると緊張が高まってくる。スピカとアークトゥルスの位置から彗星の現れそうな場所を推定して双眼鏡で山の稜線上を見張っていると、午前5時15分に稜線上に水星が姿を現した。この朝は、双眼鏡なら水星と同じ視野内にアイソン彗星が確認できるハズと、水星の現れた西側をよく見てみると、あった!!急いでNikon 8cm本体に彗星を導入して見てみると、うっすらと尾も確認できた。

さらにガイド鏡であるミニ・ボーグに水星を導入しつつ、Nikon 8cm本体の構図を調整した。幸い、眼視でもうっすらと尾が確認できたので、テスト撮影なしのブッツケ本番で露光時間を20秒(ISOを200)に設定すると、セルフタイマー機能を使って連続10コマをコリメート撮影した。わずか数分の撮影の最中にも、東の空が徐々に明るくなってくるのがガイド鏡を覗き込む視界の向うで感じられた。

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2013年11月23日 5:23- 5:28 甲府盆地櫛形山山麓
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間20秒; ISO 200) x 10コマ  全10コマ積算露光時間 3分 
ダーク減算処理なし + Photoshop Elementsを用いて彗星に合わせてコンポジット+コントラストを調整し中心部70%をトリミング


尾が長く伸び始めていることから、ミニ・ボーグで撮影することも考えたが、やはりNIkon 8cm本体での撮影にこだわった。この日は水星がスグ近くにあるので、ガイド星選びにはあまり苦労をしないだろうと思われたのと、これまでの2回の撮影がシミュレーションとして経験値になっていたので、短い撮影チャンスを逃さずに何とか姿を捉えることができた。

短い撮影を終えると、しばらくは呆然と脱力していたが、ふと我に返りコンデジで直接に撮影してみた。スピカと水星は写っているのが確認できたが、すでにアイソン彗星は薄明に埋もれてしまっていた。
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アイソン彗星よ、太陽に厳しく鍛えられて大きくなって帰ってこいよ!
そして、2週間後に再びこの場所で会おう!!
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-24 00:18 | 彗星

NGC281星雲 2013

天候不順に祟られたこの夏。数少ない成果をアップする・・・

どうやらこの夏の八ヶ岳周辺の天気は、場所によって随分と差があるようで、GPV予報が良い方向にハズレる傾向があると深読みし、前々日の晩にカメラを忘れた悔しい気持ちまで車に積込み、野辺山高原を目指した。

先日に訪れた時よりも雲が多く、途中までは星が全く見えない。それでも、まあ行ってみるかと八ヶ岳方面に登りはじめた。そして林道の突端近くまで来たら、なんと晴れていた!透明度は先日よりも落ちるが、林の中から見上げる空には雲はない。
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2013年8月14日 23:46-23:52 八ヶ岳野辺山高原
Canon S90 ISO 3200 15sec固定撮影(オートダーク減算) x 10コマ
星に合わせてコンポジット処理+星マスクによる強調処理+簡易フラット補正+HDR処理
前景の樹影は、前景に合わせて5コマをコンポジットした画面をハメコミ合成


カシオペヤのWが高度を上げていたので、その付け根にあるNGC281に狙いを定めた。そう、前々日の晩のリベンジだ。カメラの特性からして、赤い星雲なら多少は透明度が低かろうと写るだろうと考えての選択だ。眼視では存在の確認ですら困難な対象なので、星雲周辺の星の並びを手がかりにNikon 8cmを向けた。

淡い対象なので、露光の積算が60分になるように露光時間を段階的に延ばしながらコマ数を重ねていった。幸い赤道儀のご機嫌は良くて、気持ちよく手動追尾を続けることができた。そして、雲に覆われる事もなく、予定のコマ数を撮影することが出来た。

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2013年8月14日 23:52 - 25:50 八ヶ岳山麓野辺山高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200) x 12コマ + (露光時間40秒; ISO 3200) x 10コマ+ (露光時間50秒; ISO 3200) x 16コマ+ (露光時間64秒; ISO 3200) x 8コマ+ (露光時間80秒; ISO 3200-2500) x 8コマ+ (露光時間101秒; ISO 2500) x 4コマ+ (露光時間128秒; ISO 2000) x 2コマ 全60コマ積算露光時間 57分 
ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


ただし、この星雲に独特の波打つオーロラのような質感を出すことは出来なかった。露光時間はほぼ限界なので、空の透明度が良くなる秋の空が狙い目ということになる。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-23 00:38 | 星雲

アイソン彗星騒動記

急に増光したアイソン彗星の勇姿をぜひ我が手でも!と、2泊3日の出張から戻った11月17日の晩、仮眠をとると機材を車に積み込んで家を出た。明け方近くになれば、盆地は全体的に晴れるという予報に期待する。しかし冷え込みが緩み湿度が高く、満月が明るく雲を照らしている。盆地の西側の高台に登れば東の空が開けるし、低地の霧のような雲も避けられるのではと考えた。

目的地まで来ると、どうも予想と違っている。盆地の底全体に溜まった湿気が厚いレンズのように東の空を遮っている。美しい夜景の上には、月明かりで白くなった靄が覆い被さり、盆地の反対側が全く確認出来ない。盆地の底で見たよりも東の空の透明度が数段低くなっている。時刻は午前3時をまわっているが、これじゃあダメだと観念し、来た道を戻った。あまり東側に行ってしまうと山が邪魔をするので、結局自宅近くの市営グラウンドの駐車場に舞い戻った。

車を降りると双眼鏡を片手に、東側の電線が邪魔にならないか公園の小高い丘のような場所まで確認に行った。満月に照らされて空全体が発光体になったかのように白く光を抱き、目を凝らすようにしないとオリオン座ですらよく見えない。それでも、丘の上なら東側の眺望は大丈夫だと確認して車に戻ろうとすると、別の車が駐車場に入ってきた。ドアを開閉する音が大きく聞こえたと思ったら、慌ただしく懐中電灯を灯した人影が2つ出て来て、停めておいた車を照らして確認している。ただならない雰囲気を感じて思わず足を止めた。

どうやら相手は警官のようだ。仕方なく近づくと「どうかしましたか?」と声をかけた。曰く「バックドアが開いたままで停まっていたので、確認していたところです。積んであるのは望遠鏡ですか?」「はい、世間でアイソン彗星が騒がれているので見に来たのですが・・・アイソン彗星って、ご存知ないですか?」「いやあ、聞いた事ないけど・・・」「ご心配おかけして申し訳ありません。ご苦労様でした。」どうも通報された訳ではなくて、巡回中に不審車として発見して確認していたようだ。説明したら意外とあっさり放免してくれた。

それから大急ぎで望遠鏡を組み上げた。白い空に埋もれそうな北斗七星からの曲線を辿ると、アークトゥルスが確認できた。ってことは、時間的にもそろそろスピカが見えるハズ。双眼鏡で探すと、あった。公園の木立の上に弱々しい光を見つけた。角度的に盆地の東側の山の上に姿を現したばかりのようだ。しかし、双眼鏡では彗星らしいものは全く確認できない。とにかくNikon 8cmをスピカに向けて、ガイド鏡にもスピカを導入すると、コンデジのISOを2000で15秒露光してみた。バックモニターに現れた画像は、完全に真っ白だった。

ISOを200まで落としてスピカの周囲を何度か試写すると、彗星らしい光芒を確認できた。カメラを外して眼視で確認してみると、どうやら見えているような気もするが、スピカのゴーストのようにも見える。構図を調整しようと微動装置を動かすと、眼視ですら白っぽく見える視野に埋もれて、どこにあるのかわからなくなる。それでも試写しては眼視で確認する事を繰り返し、構図を整えながらガイド鏡の視野の中心にはスピカを据えることが出来た。

露光時間を32秒に延ばしISOを125まで落としてコリメート撮影してみると、それでも彗星の尾は背景に埋もれてしまった。車まで走るとLPS-P2フィルターを大急ぎで取って来て、接眼レンズに装着した。もう試写している時間的な余裕はない。フィルターによる減光を考えて、ISOはそのままで露光時間を40秒まで増やし、セルフタイマーを10コマ連写にして撮影を開始した。

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2013年11月18日 5:14- 5:26 甲府盆地
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
LPS-P2 filter (露光時間40秒; ISO 125) x 10コマ  全10コマ積算露光時間 6分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いて彗星に合わせてコンポジット+中心部70%をトリミング


コンポジットした画像は、それ以上の処理を施して何とかなるようなシロモノではなかった。たまたま、この夜はスピカに接近していたので、真っ白な空の中でも何とか探し出すことができたアイソン彗星だが、手にした画像は急速増光の勇姿からは程遠いものだった。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-19 00:04 | 彗星

M42オリオン星雲 2013-2

天頂ミラーの比較テストをしながら気がついたのだが、この夜の透明度はバツグンで、すぐ近くに月があるというのにM42の美しさはちっとも色褪せなかった。コンデジのバックモニターに現れる星雲を見ていると、なんだかテストだけで切り上げて帰るのがもったいなくなってきた。地面には月明かりで撮影している自分の姿が望遠鏡と一緒になって影絵になっている。それが、なんだか楽しげな気分にしてくれる。口笛でも吹きたい気持ちだ。

月明かりの影響を考えると、長い露光時間はかけない方がいいだろう。40秒露光を基本にして、ISOをさまざなに設定することで、星雲の中心部から周辺の淡い部分までカバーするようにした。星雲の美しい色合いが失われないように、月明かりはあってもフィルターは使用しなかった。今までは、ついつい小三ツ星を視野に入れたくなったのだが、この夜はM42の本体がバランス良く中央に広がるような構図に調整した。短時間露光でISOを低めに設定して撮影したコマでは、星雲の中心部分しか写らないので星雲が中心部を外れているように見えてアレッ!?と思うのだが、さすがに何度も向き合ってきた対象だけあって、冷静に判断できた。

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2013年10月28日 3:16 - 4:42 八ヶ岳山麓富士見高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間10秒; ISO 1250-1000) x 8コマ + (露光時間20秒; ISO 2000-1000) x 16コマ+(露光時間40秒; ISO 2500-1000) x 37コマ + (露光時間64秒; ISO 1000-800) x 4コマ 全65コマ積算露光時間 36分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理 + 中心部約90%を円形にトリミング


コンポジットしてみると、月明かりの影響かいつもより画像に深みが感じられないようだ。周辺部も明るく写っていて無理にフラット補正をかけようとすると、星雲の淡い部分が削られてしまう。そこで周辺部は少しトリミングして、HDR処理をやや強めに効かせてメリハリが出るように仕上げてみた。ピントと追尾精度に若干不満はあるものの、月夜にここまで写るなんて、さすがは全天で随一の対象だけのことはある。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-18 00:25 | 星雲

ラブジョイ彗星

11月11日の晩に、東京への出張からの帰りの列車で惰眠を貪ると、夜半過ぎに家を出て富士山麓へ向かった。しかし、1時間もしないで雲が空を覆ってしまったので、すごすごと撤収し自宅近くまで戻ってくると晴れていた。そこで、自宅まで車で数分の距離にある市営グラウンドの駐車場に車を停めた。幸い真冬並みの冷え込みのおかげで透明度は良好。冬の大三角の中に星の存在が肉眼で確認できる程だ。双眼鏡で「しし座」の頭部をながめてみると、あっさりとラブジョイ彗星が見えた。

早速にNikon8cmを組み上げてコリメート撮影してみた。対象が明るいので、構図を決めるのには苦労しなかった。64秒露光に設定しISOを1000にして撮影してみると、背景が真っ白。思ったよりも街明かりの影響は大きい。最終的にはISOは400にして20コマ撮影した。このところ人里離れた場所で撮影するのが常であったので、すぐ近くにこそ人家はないものの、車は近くを通るし道向うのマンションには電灯の灯っている部屋がいくつか見える環境は、気分的に落ち着かなかった。赤いランプを灯してコソコソとやっていて、不審者として通報されたりでもしたら厄介だ。別に悪い事をしている訳でもないのに大急ぎで撤収した。

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2013年11月12日 3:49 - 4:31 甲府盆地
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間64秒; ISO 400) x 20コマ  全20コマ積算露光時間 21分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いて彗星に合わせてコンポジット+中心部90%をトリミング


鹿に脅かされようが、居るかも知れないクマの存在に怯えようが、やはり天体写真の撮影は人里離れた場所がイイ。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-16 00:21 | 彗星

アイソン彗星

アイソン彗星を狙って富士山麓に出掛けた。双眼鏡では全く存在が確認出来ず、おとめ座β星を目印に、その周辺をNikon8cmでコリメート撮影し、コンデジのバックモニターで確認しながら彗星を探した。幸い数コマ撮影するうちに、美しいグリーンの彗星本体を捉えることができた。

ところが、そこから構図を整えるのに大苦戦。ガイド鏡のミニボーグの視野の中心にガイド星であるβ星を捉えたままで、Nikon 8cmでコリメート撮影して画面で位置を確認しながら微調整していく。バラン良く彗星本体と尾を据えるまでに、30分近くを費やしてしまった。納得できる構図に持っていけたのは、薄明開始まで残り10分というタイミングだった。

予定では、1分から1分半ぐらいの露光時間でコマ数を重ねていく積もりだったのだが、40秒露光として撮影していった。20コマを撮影したが、最後の数コマは撮影ごとに背景が明るくなっていくのが画面で確認できた。撮影終了後にNikon 8cmを覗いてみると、彗星の本体は眼視で十分に確認することができた。それなら、眼視で直接に調整していけば、ものの10分もあれば構図を追い込めたハズ・・・。
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2013年11月8日 4:36 - 5:03 富士山麓朝霧高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間40秒; ISO 1000) x 20コマ  全20コマ積算露光時間 13分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いて彗星に合わせてコンポジット+中心部70%をトリミング

背景カブリをフラット補正しようとしたが、淡い尾がうまく残せずに断念して、中心部をトリミングして仕上がりとした。今回の教訓は、次の撮影に生かしたいと思う。

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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-10 00:28 | 彗星

M33銀河 2013

8月の新月期もスッキリと晴れないまま過ぎようとする中で、遠方からのお客さんを八ヶ岳まで星見物に案内する約束を以前からしていた。当日の天気予報は微妙ではあったが、随分と前から計画していたことだったので、野辺山高原に出掛けた。

案の定、清里を過ぎて野辺山まで来た辺りでは雲間から時々星が見えるような天気だった。しかし、どうも雲は低いところにあるようなので、思い切って八ヶ岳方向に林道を走って高度を上げていった。するとどうだろう、夢から覚めたのか夢の世界に入ったのか、とにかくスッキリとした星空が広がっていた。

客人達には、天の川はもちろん、Nikon 8cmでアルビレオ、M11、M13、M27、M57、二重星団、M31・・・と星雲・星団を楽しんでもらうことができた。満足した様子の客人を宿所に送り届けると、車をとって返して再び野辺山高原を登った。幸いまだ晴れていて、東の空には昴が昇っていた

双眼鏡で確認するとM33がかなり良く見えている。透明度は意外と悪くないようだ。急いで準備を整えると、コリメート撮影を始めた。コマ数を重ねて露光時間が長くなり、次第に星雲の淡い外周部分まで写るようになると、中心をやや外していることに気が付いたが、もう調整し直す時間が残っていない。そのまま撮影を続けた。

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2013年8月11日 2:31 - 3:42 八ヶ岳山麓野辺山高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200) x 9コマ + (露光時間40秒; ISO 3200) x 8コマ+ (露光時間50秒; ISO 3200) x 11コマ+ (露光時間64秒; ISO 3200-2500) x 12コマ+ (露光時間80秒; ISO 2500) x 5コマ 全45コマ積算露光時間 39分 
ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理


案の定、銀河の腕の淡い部分が周辺減光のところにかかってしまい、フラット補正用の星消し画像の作製に難渋することになったが、昨年の画像よりは随分とよくなった様に思う。

追尾やピントが今回の方が良かっただけでなく、星雲の淡い部分もよく出ているように思う。画像処理の技術が向上したこともあるが、露光は昨年の方が長かったので、新調した天頂ミラーの効果が出ているのだろう。
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by Nikon8cmtelescope | 2013-11-04 23:05 | 星雲