逆さ富士とさそり座

夜になって晴れて無風という予報だが、当地から見る夜空はどんよりとして月も赤みを帯びて見える。大陸から黄砂とPM2.5が流れ込んでいるのも予報通りだった。しかし、富士山周辺は日中にまとまった雨が降ったようだから、いくらかは透明度がよいだろうと考えて、日付が変わってからコンデジと三脚だけ車に積むと峠を越えた。

トンネルを抜けてびっくり。精進湖は完全に霧の中だった。やはり雨上がりに気温が高く無風状態だとこうなるだろうなあ。GPV予報も霧はなかなか読めないようだ。しかし、精進湖畔を抜けてしばらく国道を行くと霧が晴れて月夜になった。西湖の撮影ポイントに到着してまたびっくり。月没前というのに、数名の同好の志が既に立派なカメラと三脚を並べて撮影していた。今は、もうとっくに日付が変わって月曜日の午前3時だよ・・・と自分のことを棚に上げて呆れてしまった。

そそくさと撤収して河口湖畔へと向かった。幸いこちらも晴れている。去年撮影したポイントに着いたが、駐車場に他の車はいなかった。湖畔まで降りて、またまたびっくり。去年は波が打ち返していたのが、水面は鏡のようで波音は全く聞こえない。しかし、予想通り空の透明度は低く、月が沈んでも空は街灯に照らされて明るいままだ。高度を増してきた夏の大三角の辺の天の川は、その存在がなんとか確認できるかどうかといったところだった。
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2015年3月30日 4:01-4:16 富士山麓河口湖畔
Canon PowerShot S95(F 2.0) 固定撮影 
露光時間16秒 ISO 1600 x 10コマ + ISO 800 x 10コマ + ISO 400 x 4コマ
オート・ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いて夜空は星の位置に合わせて最初の10コマをコンポジット+景色は全24コマをコンポジットして前景を切り出して合成 +湖面の星は星の位置に合わせて最初の10コマをコンポジットしたものを前景に比較明合成 + HDR処理


水面にクッキリと逆さ富士と星が映っており、水面から突き出した枯れたヨシが意外と絵になっている。豪雪にみまわれた去年の写真と比べると、富士山の雪の量が随分と少ないことがわかる。

この鏡のような湖面になる穏やかな天気で、真冬のような空の透明度に恵まれるってことは、なかなか難しいだろうなあ・・・
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# by Nikon8cmtelescope | 2015-04-11 23:31 | 月・星のある風景

久しぶりの独り夜遊び

昨晩は雨が上がりで大気中の塵が減って、春とは思えないような透明度の高い空になった。しかし、暖かさは春そのもの。こんなお天気は絶対に長持ちしないとは思ったが、GPV予報は意外と悪くない。そこで機材を車に積んで、このところ賑やかなみずがき湖へと向かった。

現地に到着し駐車場に入るところで車のライトをスモールランプにして奥に進むと、様子がおかしい。なんと満天の星空の下、車が一台も停まっていない・・・。あれ、やまねももんがさんは、どうしちゃったのだろうか・・・。新月期にここで独りぼっちというのは久しぶりのことだ。

厚着はしてきたものの手袋も帽子も不要な快適な気温。雨上がりで地面は濡れているが、心地よいと言っていいような微風があって、機材への結露はたいしたことはない。こんな好条件が長続きするだろうかと疑心暗鬼でコリメート撮影していたが、午前2時を過ぎて夏の銀河が東の山の上に姿を見せ始めた頃に、案の定西から雲が広がってきた。

やっぱりなあ・・・と、いつになく諦めよく機材を撤収し、さて帰ろうかと思ったところ再び晴れて見事な星空になった。今さら望遠鏡を出すのもどうかと思案して、やまねももんがさんよろしくコンデジを三脚につけ敷地内をあちこち歩き回ってみた。よく整備された遊歩道を東へ向かってしばらく歩くと、やまねももんがさんの星景写真で見慣れた世界になった。

さそり座を背景に女神像がポーズをとるのに、本来ならカメラに収めるべき巨匠が今夜はいない。そこで、僭越ながらコンデジを女神像に向けてみた。試し撮りで、あまりに前景が真っ黒だったので、今夜は自分だけしかいないということで10コマ連続撮影したうちの3コマは女神像にライトを当てて撮影してみた。

景色にあわせたコンポジットと星に合わせたコンポジットを合成した画像がこちら。
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星空については画像処理はほとんど施してはいないのに、この写り。透明度が高かったことがうかがえる。しかし、この星空も長続きせず、独り夜遊びはお開きとなった。
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# by Nikon8cmtelescope | 2015-03-21 01:47 | 月・星のある風景

M101回転花火銀河 2015

1月下旬、上弦の月を迎える頃の良く晴れた晩に、みずがき湖まで撮影に出かけた。平日の晩で月没は午前1時半過ぎということもあって、このところ賑やかだった駐車場には誰もいなかった。厳しい冷え込みだが風がほとんどないため、防寒をしっかり準備してきたこともあって体は何とか耐えることができた。

透明度が高く、月がまだ残るのに眼視でもM101を確認できたので、手動ガイドによるコリメート撮影を始めた。月が高度を下げて空が暗くなるのにしたがって露光時間を延ばしていく。極軸合わせも悪くない。しかし、寒さのためにコンデジのバッテリーが10コマほどで尽きてしまった。バッテリー交換をすると、思い切って露光時間を3分越えから最終的には5分越えという今までの最長にまで延ばしていった。淡い銀河の腕まで色調が出るようになったのがバックモニターでも確認できて、この調子でコマ数を重ねれば!!と思うと期待で頭がのぼせて寒さは気にならなくなっていった。時折、ダム湖の氷が凍みて金属音のような甲高い音が響いてきた。

ところが、人間は気合いで大丈夫でも、むきだしのコンデジはそうはいかない。コマを重ねるごとにコンデジの温度表示がマイナス1度、2度と低下していき、今まで出た事のないマイナス4度表示になったと思ったら、バッテリーの残量は十分だったのに動かなくなってしまった。慌ててライターでカイロ用の木炭に着火しようとしたが、寒さでライターのガスが気化せずに点火しない。凍える手でライターをこすって温めカイロの準備できるまでに15分以上を要した。

カイロをコンデジに当てて紐で固定し、再びコンデジをアダプターに差し込んで撮影を再開したが、操作で接眼部が動いたようで構図が大きくズレていた。それを再調整したところで今度はバッテリー切れ。さらにはカイロを付けたことでフォーカスもズレたようで、こちらも再調整。そうこうすると、のぼせた頭が冷えてきて指先の冷たさが辛くなり、ガイド精度が大きく低下してきた。せっかく対象が高度を上げてきたのに、露光時間は101秒から80秒へと短くせざるを得なかった。撤収して車のエンジンをかけると温度表示は氷点下9度だったから、実際には氷点下10度以下だったろう。

出来上がりの画像では、露光時間を延ばしたのはいいが、その分星像も膨化していた。後半はピントもガイドも甘く、それが星像の膨化に拍車をかけた。また度重なるトラブルでコマ毎の視野のズレが大きくて、コンポジットすると収差の影響が強く出た。そこで、星像は2013年12月撮影の画像から借りて比較明合成することにして、何とか格好がついた。
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2014年1月下旬 1:18 - 4:45 瑞牆山山麓みずがき湖畔
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間64秒; ISO 3200) x 8コマ + (露光時間80秒; ISO 2500-2000) x 8コマ + (露光時間101秒; ISO 3200-1600) x 14コマ + (露光時間128秒; ISO 2500-2000) x 3コマ + (露光時間161秒; ISO 2000-1600) x 14コマ + (露光時間203秒; ISO 1250) x 1コマ + (露光時間256秒; ISO 1000) x 1コマ + (露光時間322秒; ISO 800) x 1コマ  全40コマ積算露光時間 72分(星像は2013年12月撮影の画像から比較明合成)
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク + HDR補正 中心部80%をトリミング


空の透明度が良かったのと、ISOを高めに設定した上に3分越えのコマが入ったことで、銀河の淡い部分もかなり写っているが、1年前の画像よりも銀河の解像度は大きく損なわれてしまっている。格好はいいが、とても手強い対象なんだなと改めて実感した。
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# by Nikon8cmtelescope | 2015-03-01 01:36 | 星雲

馬頭星雲 2014

昨年の秋の終わりに撮影した馬頭星雲。

撮影開始から1時間ほどは低空の霧が空を一時的に覆い隠すこともあったが、次第に空が安定しコマ毎の露光時間を延ばしながら薄明まで気持ちよくコマ数を稼いだ。空が安定してからは、透明度も気流も文句なしの条件になった。対象も南中が近づくにつれて高度を増し、街明かりの影響も少なくなって、これ以上の撮影条件は望めないな!と呟きながらの手動ガイドは一人ぼっちでも楽しかった。
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2014年10月下旬新月期 0:58 - 5:01 八ヶ岳高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間64秒; ISO 3200-2500) x 12コマ + (露光時間80秒; ISO 3200-2500) x 34コマ+ (露光時間101秒; ISO 3200) x 2コマ + (露光時間128秒; ISO 3200-2000) x 16コマ+ (露光時間160秒; ISO 200-1600) x 2コマ  全66コマ積算露光時間 100分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR処理 中心部を約80%トリミング


1年前の撮影の倍近い露光時間を重ねたので、馬頭星雲の細かい構造がもう少し写っているかと思ったが、この撮影方法の精一杯のところなんだと納得。3年前の画像からは大きく進歩したが、カメラをバージョンアップさせない限りは、もう伸びしろがないかと思うと寂しい気がする。
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# by Nikon8cmtelescope | 2015-02-20 22:57 | 星雲

ラブジョイ彗星

正月早々に感染性腸炎になったりで、すっかりのご無沙汰になってしまった。

ずっと気になっていたラブジョイ彗星だが、12月30日の晩に富士山麓に遠征した。すでに12月31日を迎えたなか、新月期にはたくさんの同好の志で賑わう草原には他に人影はなかった。半月過ぎの月明かりでも、彗星は双眼鏡で簡単に存在を確認することができた。さっそくにコリメート撮影を開始したが、月明かりの割に背景が暗いのが少し気になったものの、そのまま撮影を続けた。

次第に月が高度を下げて、とうとう西の山の向うに沈むと、やっぱりコンデジのバックモニターで見る背景がいつも以上に暗い。インターネット上で見ていた画像に比べて尾の写りが悪いのは、光学系の限界と透明度が低いせいだと諦めて、予定のコマ数の撮影を終えた。そして、しし座のトリプレットに向けてテスト撮影を始めて、やっと気が付いた。

絞りがF9.0に設定されていたのだった。そう言えば、1週間ほど前にたまたま月を手持ちでコリメート撮影したことがあって、その時に調整した憶えがあった・・・

それから約1か月を経てようやく撮影することが出来た・・・
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2015年1月23日 22:57- 23:25 瑞牆山山麓みずがき湖
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間80秒; ISO 1250) x 10コマ
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いて彗星に合わせて比較暗合成した10コマを星に合わせて通常合成した4コマに比較明合成+簡易フラット補正


この夜は、やまねももんがさんはじめ多くの方と楽しく過ごすことができた

という訳で、遅ればせながら本年もよろしくお願いいたします。
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# by Nikon8cmtelescope | 2015-01-31 23:05 | 彗星

M6星団

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2014年5月新月期 0:21 - 1:36 八ヶ岳山麓富士見高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
LPS-P2 filter (露光時間32秒; ISO 3200-2000) x 12コマ
No filter (露光時間32秒; ISO 1250-800) x 12コマ  全24コマ積算露光時間 12分 オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク

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# by Nikon8cmtelescope | 2014-12-16 17:44 | 星団

散開星団NGC7789

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2014年7月新月期 0:07 - 1:15 八ヶ岳山麓八ヶ岳高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200-2500) x 27コマ + (露光時間40秒; ISO 2500-2000) x 8コマ + (露光時間850秒; ISO 1600) x 4コマ  全39コマ積算露光時間 23分 オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク+HDR補正

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# by Nikon8cmtelescope | 2014-12-16 17:30 | 星団

M20三裂星雲 2014

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2014年4月新月期 0:37 - 3:36 富士山麓朝霧高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間40秒; ISO 1600-800) x 10コマ + (露光時間64秒; ISO 800-640) x 11コマ + (露光時間80秒; ISO 640-500) x 12コマ + (露光時間101秒; ISO 500) x 5コマ + (露光時間128秒; ISO 500-320) x 6コマ  全44コマ積算露光時間 56分 オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+星マスク強調+フラット補正+HDR補正 + 最後の12コマの恒星像を合成


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# by Nikon8cmtelescope | 2014-12-16 17:13 | 星雲

M8干潟星雲 2014

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2014年5月新月期 0:37 - 3:36 富士山麓朝霧高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
LPS-P2 filter (露光時間40秒; ISO 2000) x 1コマ + (露光時間80秒; ISO 1600-1250) x 6コマ + (露光時間101秒; ISO 1250-800) x 13コマ
No filter (露光時間40秒; ISO 3200-800) x 21コマ + (露光時間64秒; ISO 1250-800) x 11コマ + (露光時間80秒; ISO 800-640) x 8コマ + (露光時間101秒; ISO 640) x 10コマ  全62コマ積算露光時間 70分 オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+星マスク強調+フラット補正+HDR補正 + 最後の12コマの恒星像を合成

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# by Nikon8cmtelescope | 2014-12-16 17:03 | 星雲

M16わし星雲 2014

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2014年5月新月期 0:37 - 3:36 八ヶ岳山麓富士見高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
LPS-P2 filter (露光時間64秒; ISO 3200-2500) x 13コマ + (露光時間80秒; ISO 2500-1600) x 12コマ + (露光時間101秒; ISO 2000-1000) x 6コマ
No filter (露光時間32秒; ISO 3200) x 2コマ + (露光時間64秒; ISO 1250-800) x 15コマ + (露光時間80秒; ISO 1000-640) x 12コマ  全52コマ積算露光時間 69分 オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+星マスク強調+フラット補正+HDR補正 + 最後の12コマの恒星像を合成


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# by Nikon8cmtelescope | 2014-12-16 16:50 | 星雲