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ニコン8cmが愛機になった日

学業成績次第で望遠鏡を買ってもよいとの条件に、首尾よく目標を達成することが出来た。欲しかった赤道儀型望遠鏡は、丈夫な上にコンパクトで持ち運びも可能といううたい文句で、マニアの間で人気の機種だった。

ある日学校から帰ってくると、母から望遠鏡が届いていると聞いてビックリした。欲しかった機種はまだ具体的に伝えていなかったからだ。でも本当に驚いたのは望遠鏡を見た時だ。そう、届いていたのはニコンの8cm屈折望遠鏡だった。

ただ正直なところ少し複雑な気持ちだった。というのも、ニコンの8cm屈折望遠鏡は大きな重い機種で、星空がきれいな場所に運んで星座をガイド撮影するのには不向きだったからだ。しかし、さすがにそんな気持ちは飲み込んだ。両親が、どんな気持ちで買ってくれたのかは考えるまでもなかった。

b0167343_11405720.jpg欲しかった機種のメーカーは一般には無名で、父には聞いた事もない名前だったはずだ。高価な望遠鏡を買う以上は、信頼できるメーカーがよいと父が考えたことは想像に難しくない。懇意にしていたカメラ店のご主人に相談して、密かに注文してくれたのだった。写真は当時の雑誌に掲載された広告を接写したものだ。

思いもかけずニコン8cm屈折望遠鏡が愛機になったのであるが、楽しみにしていたガイド撮影はやらなかった。憧れていた銀河を追尾して撮影するのには、自宅周辺は明るすぎたからだ。しかし星雲や星団を観察するだけなら自宅で十分だった。そして30年以上を経た今でも夜空の散歩を楽しむことができるのだから、父の選択は正しかったことになる。

by Nikon8cmtelescope | 2009-05-06 11:47 | 天文少年の頃