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東京の夜空(その2)

ホテルの反対側にまわってみると想像していたよりも明るくオリオン座の星々が見えていた。ビル工事用の大型クレーンのアームとちょうど重なるように、プロキオンとシリウスも見えて面白い構図になった。

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東の空には、双子座のカストルとポルックスを追いかけるように火星が昇っていたが、地平線に近づくほどモヤの加減で星の輝きが弱々しく見える。それでも天頂を見上げればスバルの存在は確認できた。

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そんな中で、オリオン座にカメラを向けていると、流星がシリウスの横を真下に向かって流れた。明るい夜空の中では、星が「流れる」というよりも「転がり落ちる」とか「墜落する」ように感じられ、見ていてドキドキしてしまった。

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東京の星空にさほど失望を感じなかったのは、普段家から見上げている空も、東京ほどではないにしろ街灯りに埋もれてしまっているからだろう。たとえ地方であっても市街地は智恵子が嘆いた昭和初期の東京の空より数段も明るくなっているはずだ。一部の山間や海沿いを除けば「日本には空がない」状況になっていることに、改めて気付かされた。

by Nikon8cmtelescope | 2009-11-30 23:08 | 月・星のある風景