ちょっぴり哀しい母の日食裏話

実家の母は、数年前に白内障の手術を受けて以来、趣味のキルトの生命線とも言うべき目の状態に随分と気をつかっている。そんな関係で、日食は見ないと言っていたので、それなら木漏れ日を見れば大丈夫だと前日に電話で話しておいた。

当日の朝には、嫁いだ妹のところの中学生になる姪っ子が「太陽が欠け始めたよ!!」と母に電話をした。妹も母に「厚紙に小さい穴をあけて見れば、日食グラスがなくても大丈夫だよ!!」と、電話で伝えたのだそうだ。

すると母は、みんながそこまで言うのなら自分も見てみようかと、早速厚紙に目打ちで穴をあけて太陽に向けてみたものの、何だかよくわからない。どうしたものかと思案した挙げ句に、私から木漏れ日を見ればよいと聞いたことを思い出したのだそうだ。

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そこで、庭木の下に入って枝の隙間から太陽をチラっと覗いて見たら、確かに欠けているようだったけど、その眩しさに「こりゃあテレビで言っているように、目に悪い」と諦めたという。まさか、木漏れ日で地面に映った光を見るとは考えもしなかったそうで、まして厚紙の穴のピンホール投影なんて想像もしなかった、と言うのが母の弁。

厚紙に穴をあけて太陽に向けて、小さな穴から覗こうとしている母の姿を想像すると、吹き出しそうなくらい可笑しいのだけど、その後でちょっぴり哀しみが胸に広がる・・・。

(写真は日食当日の朝の空)
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by Nikon8cmtelescope | 2012-06-03 00:13 | 天文少年の頃