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2010年 07月 27日 ( 1 )

夏の球状星団(その21-M54)

5月14日の晩にM70の次に望遠鏡を向けたのは、「いて座」の球状星団M54だ。南斗六星の柄杓からこぼれた雫のような球状星団の1つで、3つの星団の中では一番柄杓に近い。M54の光度は7.3等で、M69やM70に比べると一回り明るい。M69やM70を酷評?している某メシエ天体ガイドでは、「比較的明るいので位置はわかるが小さく見応えがない」とM54にも冷たい。

望遠鏡を向けて見ると、確かにM69やM70に比べて明るいが、個々の星に分離される訳もなく、某ガイドが冷ややかなのも理解できない訳ではない。しかし、8cmの口径で星が分離される球状星団はM13やM22など僅かしかなく、もともと想像力を逞しくして眺めるものなのだ。だから、M54の光芒だって、この目で捉えた瞬間に心が喜びに満たされることに何ら変わりはない。

b0167343_0452184.jpgいつもと同じように、ISOを3200に設定し露出時間は2.5秒に設定して手持ち撮影し、12コマを選んでコンポジットした。写真にしてみると、広がりはM69やM70とほとんど変わらないものの、M54の方がクッキリとした姿でとらえられていて、星の密集度が高いことがうかがわれる。実際、M69とM70の密集度がVであるのに対してM54の密集度はIIIに分類されている。さらに、東西にやや延びた楕円状であることが見てとれる。

Wikipediaを見ると、M54はわれわれの銀河系ではなく銀河系の伴銀河の一つに所属していて、「銀河系外で発見された最初の星団」という素晴らしい称号を得ているそうだ。そうなるとM54の光芒が、なおさら愛おしく見えてくる。見かけの大きさと明るさだけで星団を格付けしていたら、小型望遠鏡でメシエ天体を楽しむことなど到底出来ない。

(手持ち撮影したメシエ天体 通算64/107個)

by Nikon8cmtelescope | 2010-07-27 00:51 | 星団