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富士五湖からの富士と天の川-その1 本栖湖

富士五湖からの天の川の撮影をスタートするにあたり、移動時間を確認しておくことにした。天の川が東の空からのぼってくる時間帯から考えて、本栖湖のスタートは午前2時。そこから、だいたい30分ずつで各湖をまわって、ゴールの河口湖で薄明を迎えると想定した。ただ、想定より早く行けたら山中湖まで足を伸ばして、富士山と天の川は無理だが湖水と天の川を撮影できたらとも考えた。

山中湖から河口湖までドライブしてみた。実際に走ってみると30分では難しい。山中湖で薄明を迎えるには、河口湖での撮影を午前3時半には切り上げる必要がある。やはり、富士五湖の完全制覇は時間的にも難しそうだ。河口湖、西湖、精進湖、本栖湖と予定のコースを逆行しながら移動時間を確認すると、それぞれ15分程度で可能だった。

本栖湖の撮影場所に選んだのは、千円札の裏に使われている逆さ富士が撮影されたポイント。車を停めて降り撮影場所を確認していると、山の方向からカサカサと落ち葉を踏んで何かが駆け下りて来る気配がした。ライトを向けると見えたのはサルの群れ!!シカの群れなら慣れているがサルに夜中に出会ったことはなかった。何頭かは自分の方に向かってきたが、群れの本体は湖水の方に降りていったので、そちらに引っ張られるように方向転換して斜面を下っていった。

一番眺望の良い場所はサルの通り道の様子・・・。仕方がないので、手前に木々があるが少し西の奥に回り込んだ場所にカメラを構えることにした。この場所では逆さ富士が手前の景色に隠されてしまうが、サルにお付き合いする時間的な余裕はないので仕方がない。ただテスト撮影してみると、近くの飲料水の自動販売機の灯りが手前の木々を照らしていて、随分と明るく写ってしまう。そこでコンデジのタイマー機能を設定して、シャッターを押すと同時に自動販売機まで走り、一番明るいところを自分の体で覆い隠した。

16秒露光とダーク減算処理16秒の10コマ連続撮影で合計5分。その間を、まぶしい自動販売機の前に両手を広げ立って待った。撮影を終えると、コンデジを三脚ごと持って自動車に走り込み、精進湖に向けてハンドルを切った。時刻は2時10分。サルに邪魔されて構図に若干の不満はあるが、ともかく最初の撮影を予定時刻に撮影を終えることができた・・・

・・・16秒露光で固定撮影した10コマを星の動きに合わせてコンポジットした画像に、そのままコンポジットした画像から前景を切り出して合成する。星空は星マスクを使って銀河を若干増強した上で、軽くフラット補正をかけた。通常はもう少し強くフラット補正をかけるのだが、光害カブリに富士山が影絵のように浮かび上がっているので、弱めの補正にした。黄緑がっかた空の色の調整がうまくいっていないが、これは妥協した。手前の景色は、自動販売機に照らされた部分を覆い焼きの要領で抑え気味にした。星空と景色を合成した上で、軽くHDR処理を施して仕上がりとした。

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2014年4月7日 2:03-08 富士山麓本栖湖畔
Canon PowerShot S95(F 2.0) 固定撮影 
露光時間16秒( ISO 2000) x 10コマ
オート・ダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+簡易星マスク+簡易フラット補正 +コンポジットした前景を切り出して合成 +HDR処理


追記
元画像の光害カブリが緑色を帯びていて、うまく処理できなかったが、彩度を落として処理してみた。
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背景が暗くなった分だけ、天の川を無理に持ち上げる必要がなくなって、そのおかげで前景の明るさも抑えることができた。でも、こうして見るとまだ移行部分がマダラだなあ・・・

by Nikon8cmtelescope | 2014-04-20 09:59 | 月・星のある風景

M97 ふくろう星雲& M108銀河 2014

昨年12月に撮影したM97&M108。

やや極軸合わせの精度が低かったため、コマあたりの露光時間を控えめにしてコマ数を稼いだのだが、なんと全てのコマが1分以内の露光になった。星像が大きく写っているのは、露光時間の不足をISO値を高くしてカバーしたためで、この夜のシーイングはマズマズだった。
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2013年12月 2:18 - 4:26 八ヶ岳山麓清里高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200-2500) x 22コマ + (露光時間40秒; ISO 3200-2000) x 30コマ+ (露光時間50秒; ISO 3200-1250) x 32コマ   全84コマ積算露光時間 58分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク + HDR補正


シーイングは良かった証拠に、M97ふくろう星雲に重なった3つの微光星が確認できる。前シーズンの撮影では80秒露光だったが、星雲内部の星は中心部に1つ確認できただけだった。この解像度の違いは、手動追尾の精度の向上が大きいと思うが、ピント合わせやシーイングなどの要因も関係しているのだろう。昨夏に新調した天頂ミラーの効果もあるかも知れない。

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一方、M108は小さいものの光が集中しているので、短い露光時間でも銀河内の細かい構造や色調の変化が比較的良く写っている。星像の乱れは、ガイドエラーの要素よりも接眼レンズの収差の影響によるもの。
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by Nikon8cmtelescope | 2014-03-16 02:38 | 星雲

IC405 2014

記録的な大雪の影響も落ち着きつつあり、3月の新月期の後半は期待できるかも!と思っていたところで再び降雪。とうとう一度も撮影できないまま上弦の月を迎えてしまった。そうなると、バタバタしていたこともあって更新がすっかり滞ってしまった・・・

ぎょしゃ座の五角形の中にある2列になった目立つ星並びの両側に向かい合うように赤い星雲がある。その片割れが、通称「勾玉(まがたま)星雲」と呼ばれているIC405になる。単純に赤い星雲という訳ではなくて、中心部には白みを帯びた薄紫の構造があって目を惹く。果たして、Nikon 8cmでどこまで写るのだろうか。

12月の新月期に透明度に恵まれた条件で、このIC405にNikon 8cmを向けてみた。独特な星並びを目印にして、この辺りと思われる部分を試しにコリメート撮影してみると、果たして赤い星雲の存在が確認できた。構図は深追いせずに、えいやっと明るい部分をとにかく視野の中央に据えて撮影をはじめた。

フィルターなしでコマを重ねていったが、どうも赤い星雲のコントラストが乏しいようだ。そこで、最後にLPS-V4フィルターを付けて10コマちょっと撮影して終えた。

画像をコンポジットしてみると、フィルターなし画像だけでは迫力に欠ける。LPS-V4フィルターで撮影したコマは、画質が粗くて白っぽい薄紫の部分は出て来ないが、星雲本体の赤い部分はコントラストが出ている。そこで、露光時間通りの比率で両者をコンポジットした上で、強調処理とフラット補正をして画像処理を仕上げた。
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2013年12月新月期 0:39 - 3:16 八ヶ岳山麓清里高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間64秒; ISO 3200-2000) x 25コマ + (露光時間80秒; ISO 2000-1250) x 20コマ+LPS-V4 filter(露光時間80秒; ISO 3200-2500) x 11コマ   全56コマ積算露光時間 67分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク + HDR補正


結果的に、フィルターなしの画像とLPS-V4フィルターを付けての画像の比率が良かったようで、深みのある仕上がりになった。「勾玉星雲」としてみると、構図には改善の余地はあるが、思っていたよりも美しく写った。来年は構図にも配慮した上で、ぜひ2分越えの露光時間をかけてじっくり撮影してみよう。

by Nikon8cmtelescope | 2014-03-10 00:24 | 星雲

M37星団 2014

NGC2362は、青白く若々しい感じの星々からなる散開星団だったが、こちらは、どことなくくたびれた、いやいや大人の風格が漂う散開星団・・・撮影したのは、昨年11月の新月期。ぎょしゃ座にある3つのメシエ天体の散開星団の中で、このM37が最も星の密集度が高い。個々の星の明るさも揃っていて、眼視でも非常に美しい星団だ。

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2013年11月1日 1:13 - 2:18 八ヶ岳山麓富士見高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間20秒; ISO 3200) x 14コマ + (露光時間32秒; ISO 2500-2000) x 8コマ + (露光時間40秒; ISO 2000-800) x 10コマ + (露光時間50秒; ISO 1000-640) x 12コマ  全44コマ積算露光時間 26分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク


強調処理はほとんど行わずに、背景ムラというか周辺減光を簡易フラット補正で軽く抑えただけの画像処理にしてある。周辺部には収差が出ているが、星団を構成する星々はほぼ点像になった。2シーズン前の画像を見てみると進歩がわかる。

by Nikon8cmtelescope | 2014-02-23 01:22 | 星団

M101回転花火銀河 2014

100年以上も昔に気象台が観測を始めて以来、最高という積雪に見舞われた当地、世間をお騒がせしております。これまでの最高記録の倍以上のMaxで114cmという積雪を、この地で経験するとは夢にも思いませんでした。雪が止んで1日半を経過しましたが、まだ陸の孤島状態が続いています。先週の40cmちょっとの積雪でも、高速道路が開通するまでに丸2日を要しましたから、3ないし4日はかかりそうです。

屋根の上に降り積もった雪が、2階のベランダの上に流れ落ちて、家が潰れるかも知れない・・・と不安になりました。15日の朝は、まずはこの雪下ろしで始まりました。14日の晩にも、ご近所と力を合わせて道路の雪かきをして疲れていたのですが、朝に寝室の窓からベランダを見たら、自分の背丈よりも高く積み重なった雪に、これは放ってはおけないと重い体に鞭打っての雪下ろしです。

一区切りがついた頃、ご近所が総出で道路の雪かきを始めましたので、小休止を入れて合流しました。前の晩に雪かきした部分でも4-50cmの積雪があります。それでもマンパワーは、すごいものですね・・・重機もないのに、お昼過ぎには道路からはあらかた雪がなくなりました。食事をとって外に出てみると、日光に照らされてアスファルトの道路はもう乾きはじめていました。

ところが、通常なら徒歩で数分の職場に向かったところ、雪が消えていたのは家の前の道路だけ、幹線道路ですら雪に埋もれています。職場の駐車場は1メートル近い雪に埋まって雪原と化し、職場の構内の木々の枝があちこちで雪の重みで折れ、自転車置き場の屋根が潰れていました。大雪なんていう表現を超えています。豪雪って表現したら、雪国の人に笑われるかしらと思ったのですが、今回の積雪は福島市(80cm)や盛岡市(81cm)は優に超えて、山形市(113cm)や秋田市(117cm)さらには新潟市(120cm)の観測史上1位の積雪に双肩するものだったそうです。

大雪、いや豪雪のお話はここまでにして、いつものコリメートの世界に戻ります・・・・


M101は文字通りのフェイスオンの銀河で、みかけの大きさがNikon 8cmに30mmの接眼レンズで狙うのにちょうど良いのだが、とにかく淡い。眼視では中心部分がぼんやりと確認できるだけで、渦巻く腕の様子は全くわからない。この12月の新月期の晩も、澄み切った冬らしい透明度に恵まれたにもかかわらず、眼視では淡い姿がかろうじて見える程度だった。

幸い、赤道儀のご機嫌は良くて極軸合わせも良好だったので、露光時間を段階的に伸ばして最終的には3分越えの露光も試みた。しかし、前の天体をやや深追い?したため撮影を始めた時間が遅かったので、まだまだというところで薄明を迎えてしまった。それでも、逆に露光時間を短くしながらコマ数を稼いでみようとしたが、間もなく背景の空が青みを帯びて写るようになってしまった。

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2013年12月新月期 3:27 - 5:30 八ヶ岳山麓清里高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間64秒; ISO 2500) x 13コマ + (露光時間80秒; ISO 2000-2000) x 8コマ+(露光時間101秒; ISO 2000-1600) x 4コマ + (露光時間128秒; ISO 1600-640) x 9コマ + (露光時間161秒; ISO 1000-800) x 2コマ + (露光時間203秒; ISO 800-640) x 2コマ  全38コマ積算露光時間 64分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク


それでも、高い透明度と3分越えのコマが効いて、銀河の腕の淡い部分まで良く写った。今までの画像とは別次元と言ってもよい写りだ。
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銀河の色調はまだまだ単調ではあるが、はじめてM101をそれらしい姿に写すことが出来た。

by Nikon8cmtelescope | 2014-02-16 22:44 | 星雲

M84/M86 2014

マルカリアンの鎖(Markarian's Chain)と呼ばれる領域は、いつものNikon 8cmに30mmの接眼レンズの組み合わせでは全部はとても収まらない。そこで、2年前と同じようにM84とM86を含む領域を撮影してみた。眼視では、M84とM86は明るさが集中した球状星団のような感じで確認できるが、他の銀河ははっきりしない。これが、鎖状にならぶ銀河群の一角であるという印象は全くない。

色彩に乏しい銀河群なので、できればコマ毎の露光時間を長くしたかったが、慎重にやったハズの極軸合わせが十分ではなかったようだ。2分越えの露光だと、手動ガイド中にガイド星が十字線をゆっくりとズレていくのがはっきりわかった。そこで101秒露光を中心にしてコマを重ねた。

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2014年2月1日 1:40 - 4:55 瑞牆山山麓みずがき湖畔
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間80秒; ISO 1600-1000) x 7コマ + (露光時間101秒; ISO 1600-640) x 26コマ + (露光時間128秒; ISO 1000-500) x 14コマ   全47コマ積算露光時間 82分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク + HDR補正


極軸合わせの不良による星像の乱れをカバーするため、恒星については80秒露光で撮影したコマの画像情報を利用して、全47コマでコンポジットした銀河の画像情報と比較明合成してある。M84とM86以外に、ハッキリそれと確認できる銀河が7-8個写っている。The eyesと呼ばれるNGC4438本体との弓形をした外周の色彩の変化が何となく出ているが、やはり色彩的には単調だ。
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こうして中心部を軽くトリミングしてみると、さらに小さな銀河と思われる淡い光芒もいくつか確認でき、その多様な姿から銀河団という賑やかな雰囲気が漂っている。

by Nikon8cmtelescope | 2014-02-10 00:50 | 星雲

NGC2362

「やまねももんが」さんのサイトから訪問させていただいている「いっこう」さんが、カルドウエル天体をリストアップしたことに端を発したと思われる、静かなブームの「北の宝石箱」ことNGC2362星団。「さとう」さん、「悠々遊」さん、「かたくちいわし」さん、「まるこう」さんとひろがって、とうとう「やまねももんが」さんがアップされた。「やまねももんが」さんの写真で、その位置と星団の規模を確認することができて、これはNikon 8cmのコリメート撮影のよい対象であるだろうとイメージが膨らんだ。別にリレーをしている訳ではないが、勝手にバトンを受けてこの新月期に狙ってみた。

おおいぬ座の尻尾のあたりに、その明るい中心星はNikon 8cmの小さなファインダーでもハッキリと確認でき、視野に導くとドキドキしながらNikon 8cm本体を覗き込んだ。一見すると、明るい青白い中心星が輝いている。しかし、その周囲が青みを帯びた霞のようにモヤモヤしていることにスグ気がつく。一息ついて、チラチラと直視しないで観察をしていると、そのモヤモヤが確かに微光星から成ることがイメージできた。ところが、もっとよく見ようと思って直視してしまうと、アラ不思議、中心星だけしか見えなくなってしまう。星団の見かけの大きさや形は、夏のM11星団に似ているように思う。

イザ、コリメート撮影となると、どうもこの方向は赤道儀との相性が良くなくて、微動ハンドルの動きがシブイ。そこを無理矢理に押さえつけるようにしてガイド撮影していると、力が入るために星が肥大して写ってしまう。最近は、撮影したコマのほぼ100%が利用可能という場合が多いのだが、今回は半分のコマが追尾エラーと歩留まりが悪くなってしまった。
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2014年2月新月期 0:00 - 0:41 瑞牆山山麓みずがき湖畔
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間40秒; ISO 640-500) x 16コマ  全16コマ積算露光時間11分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正


こうして画像にして個々の星が分離されて写ると、眼視で感じた美しさというか不思議さというか、この星団の何とも妖しい魅力が半減してしまっているように思う。大抵の天体は眼視よりも写真の方がズッと見映えするのだが、この「北の宝石箱」は眼視の方が面白い。それでも、星団と周囲の星々の色の対比が美しいところが、写真が眼視に勝るところかな。

ちょっとサボっていた格好になっていたけど、また少しずつアップしていきます・・・

by Nikon8cmtelescope | 2014-02-08 00:19 | 星団

M51子持ち銀河 2014

M51は、本体の渦巻きの細かい金属的な構造と、伴星雲周辺の淡く柔らかな濃淡の対比が面白い対象だ。そのため、精度の高い追尾が求められる一方で、十分な露光時間も欲しい。ところが、この夜の極軸合わせはあまり芳しくなかった。そこで、短い露光時間でコマ数を稼ぐとともに、星雲周辺の淡い部分を出すため、ある程度は露光時間の長いコマも入れることにした。できれば100秒以上の露光時間のコマも入れたかったが、薄明が近づくなかでバッテリーが尽きてしまった。

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2013年12月新月期 2:43 - 5:17 八ヶ岳山麓清里高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間40秒; ISO 3200-1600) x 38コマ + (露光時間50秒; ISO 2000) x 5コマ+ (露光時間64秒; ISO 2000-1250) x 11コマ + (露光時間80秒; ISO 1250-640) x 10コマ  全64コマ積算露光時間 54分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク + HDR補正


結果的に、昨年の5月に撮影した時とだいたい同じ露光時間の構成になったが、今回の方がコマ数が多くトータルの露光時間もその分だけ長くなった。露光時間の違い以上に良くなった要因は、やはり新調した天頂ミラーの効果だろう。カタツムリのツノのような伴星雲の淡い部分も写っている。
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解像度はそろそろ限界に近づいていると思うけど、コマ毎の露光時間を延ばして撮影すれば、腕の部分の淡い構造をもう少し出せるようになるかも知れない。

2年前にガイド望遠鏡を据えて手動追尾で初めて撮影した画像と比べてみると、ほぼ同じ光学系で撮影していることが信じられない気がする。画像処理の上達も大きいだろう。それにしても、以前に撮影した記事へのリンクを辿っていくと、なかなか面白い。4年前にここから始まったかと思うと、とても感慨深い。

by Nikon8cmtelescope | 2014-01-27 00:14 | 星雲

M81/M82ボーデ銀河 2014

撮影は2013年だが、2014年シリーズとして順次アップしていく。

北斗七星が北の空に姿を見せるようになると、春の銀河たちが気になるようになる。しかし、春の銀河が夜半前後に高度を上げる厳寒の時期は、季節風が強くて解像度が低下してしてしまう。そうかと言って、春まで待つと今度は春霞で透明度が低下してくる・・・

まだ11月になったばかりだというのに、そんなことを思案しながら望遠鏡をBode銀河に向けてみた。まだまだ高度は低いのだが、気流が安定していて眼視でも2つの銀河が「ハ」の字型に確認できた。透明度は中程度という条件だったが、富士見高原は北側の空が暗いので、撮影してみることにした。

幸い極軸合わせは良好で、赤道儀のバランスもマズマズで気持ちよく手動ガイドできたのだが・・・

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2013年11月1日 2:44 - 4:42 八ヶ岳山麓富士見高原
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間32秒; ISO 3200-2000) x 16コマ + (露光時間40秒; ISO 3200-1000) x 12コマ + (露光時間50秒; ISO 2000-800) x 10コマ + (露光時間64秒; ISO 2000-800) x 10コマ + (露光時間80秒; ISO 1600-640) x 12コマ 全56コマ積算露光時間 52分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク


2013年1月に盆地の山間で撮影した空よりも片カブリが少なかったのでフラット補正が軽めで済んだ。その分だけ、画像全体は自然な感じに仕上がったと思うが、1分未満の露光時間のコマが多いため銀河の色乗りが弱くて、ちょっと単調な印象だ。

by Nikon8cmtelescope | 2014-01-25 01:39 | 星雲

2014年 撮影初め

1月4日の晩に、みずがき湖に2014年最初の撮影に出かけました。現地に到着してみると、やまねももんがさんが既にいらしていました。お会いできそうな予感がピタリと当たり、とても爽快な気持ちになりました。

北風が少しありますが、空の透明度は良好です。組み上げたNikon 8cmでM42オリオン星雲を見てみると、鳥が羽を広げたような美しいベールだけでなく、トラペジウムの星たちもスッキリと見えて、透明度だけでなく気流も安定しているようです。やまねももんがさんには、M78星雲も一緒に見てもらいました。

さあ、2014年の最初の対象を何にしようかと迷っていると・・・「この透明度なら散光星雲でしょ!」と、やまねももんがさんから提案がありました。「それなら馬頭星雲にしようかなあ・・・」と迷っていると、「そう、今年は午年ですからね!」とフォローが入りました。なんだか、ストンと腑に落ちました。

早速に望遠鏡を向けてみると、なんとアルニタクの傍らに「燃える木」の存在が眼視でも確認できました!!気合いを入れて手動ガイドを始めてみると、どうも極軸合わせが良くないようです。しっかりと露光時間をかけたい対象ですから、妥協せずに振り出しに戻って機材を組み上げました。そんな訳で、撮影開始は日付が変わってからになってしまいました。

80秒から100秒、そして128秒へと露光時間を延ばしていきますが、次第に季節風が強くなってきて風で追尾エラーも目立つようになってきました。しかも、だんだんと高度が下がってくるとともに、道路沿いの街灯の影響も受けるようになってしまいました。そこで、途中からLPS-P2フィルターを付けましたが、間もなく近くの小山に隠されてしまいました。

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2014年1月5日 0:02 - 2:16 瑞牆山山麓みずがき湖畔
Nikon 8cm (f 1200mm) + Takahashi LE30 (30mm) 手動ガイドによるCanon PowerShot S95 コリメート撮影
No filter (露光時間80秒; ISO 3200-1000) x 8コマ + (露光時間101秒; ISO 1000) x 2コマ + (露光時間128秒; ISO 1250-640) x 11コマ + LPS-P2 filter (露光時間125秒; ISO 2000-1000) x 12コマ   全33コマ積算露光時間 63分 
オートダーク減算 + Photoshop Elementsを用いてコンポジット+フラット補正+簡易星マスク + HDR補正


残念ながら昨年秋に撮影した馬頭星雲には、露光時間をかけた割には及びませんでしたが、とにかく縁起物!ですから良しとしましょう。

ちょうど撮影を終えたところで、やまねももんがさんが記念写真を撮って下さり、それから星雲・星団をいくつか一緒に観望して、やまねももんがさんは撤収されました。寒かったけれども、とても楽しい2014年のスタートになりました。

2013年の前半はメシエ天体制覇の呪縛で苦しみながらの撮影でしたが、2014年はじっくりと腰を据えて1つ1つの対象に向き合って行こうと思っています。今年も、よろしくお願いいたします!!

by Nikon8cmtelescope | 2014-01-13 01:47 | 星雲